BTS、ドキュメンタリー映画第二弾で見せる“ありのまま”の姿 ファン以外も入り込める内容に

BTS、ドキュメンタリー映画第二弾レビュー

 ライブの合間に挟まれる各国のファン達の反応は、日本や韓国のファンと何ら変わることはない。ライブ中に彼らを見る目線も「自分たちの“アイドル”を見つめるファン」そのものだ。レコーディングアカデミーでのトークライブの観客も、ほとんどが彼らのファンのようだった。こうしてみると、日本を含むアジア圏ではすでに10年以上も前から「他人種・他文化のアイドルを自国のアイドルと変わらずに愛し、ファン活動をする」というカルチャーは定着しているが、この楽しみを欧米圏の人々も、今ようやくある程度のメジャーカルチャーとして享受し始めていて、その大きなきっかけとなったのがBTSなのかもしれない。「アイドル」というものがパフォーマンスや楽曲だけではなく全人格的に愛されて支持され、消費される存在であるとするならば、ある意味で現代の音楽やエンターテインメントの分野において、最も文化や言語の壁を越えやすい「ジャンル」こそまさにアイドルなのかもしれないと感じた。

 今回は『Burn the Stage』よりも演出が少なく、より純粋なドキュメンタリーのような仕上がりになっている、と記載した通り、彼らのファン以外にとっても入り込みやすい内容になっている。BTSの海外での活動や人気に少しでも興味があったり、コンサートドキュメンタリーそのものに興味があるという人にもおすすめしやすい内容と言えるのではないだろうか。また、『Burn the Stage』は先にYouTubeプレミアムでドキュメンタリーシリーズが先に公開された後、再編集された映画版が公開されたが、今作は先に映画版が公開された後、メンバー個人のインタビューなどさらにファン向けの内容を加えたドキュメンタリーシリーズとして、Weverse(BigHitが運営する所属アーティストのファンのみが集まる専用SNSアプリ)にて独占公開されるとのことだ。

(画像=(C)2019 BIG HIT ENTERTAINMENT Co.Ltd)

■DJ泡沫
ただの音楽好き。リアルDJではない。2014年から韓国の音楽やカルチャー関係の記事を紹介するブログを細々とやっています。
ブログ:「サンダーエイジ」
Twitter:@djutakata

『BRING THE SOUL: THE MOVIE』

■公開情報
『BRING THE SOUL: THE MOVIE』
【監督】 パク・ジュンス
【エグゼクティブ・プロデューサー】 “HITMAN”BANG
【出演】 BTS(RM、SUGA、JIN、J-HOPE、JIMIN、V、JUNG KOOK)
【制作】 Big Hit Entertainment / CAMP Entertainment
【配給】 東宝映像事業部
【上映時間】 1時間44分
【コピーライト】 ©2019 BIG HIT ENTERTAINMENT Co.Ltd., ALL RIGHTS RESERVED.
【公開日】 2019年8月7日(水)~8月18日(日)全国限定ロードショー

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