サマソニ、フジロック、ROCK IN JAPAN、RSR……“4大夏フェス”の環境を比較

“4大夏フェス”の環境を比較

一番“雨が降る”フェスはどれか

 夏フェス、特に野外フェスに参加するときに最も気になるのは「雨が降るかどうか」だろう。

 特に暑い夏フェスであれば、雨が降ることでやや気温が下がって助かることもあるのだが、足場やステージ間の移動を考えると急に不便になるのも事実である。今回は、そんな夏フェス会場に最も近い天気予報測定地の降水量を出してみた。

 過去5年のうち、最も雨が降った日が多かったのは『FUJI ROCK FES』。先程の気温差と同じく、変わりやすい山の天気をダイナミックに体験できる夏フェスとなっているようである。

 また、最も平均降水量が多かったのは『RISING SUN ROCK』。2017年、2018年と天候にめぐまれず、足場の悪さから参加者に「田んぼ」と表現されていたほどだ。今年こそは天気に恵まれてほしい。

一番“歩く”フェスはどれか

 最後に、それぞれのフェスの「一番大きいステージと二番目に大きいステージがどれくらい遠いのか」をGoogleマップを元に見てみよう。

 会場の広さでいけば『RISING SUN ROCK』が最も広くなるが、実際に多くの参加者が頻繁に歩くことになるのは「大きいステージ間」の移動だろう。

 というわけで、大きいステージの前列からサブステージの前列までのおおよその距離を出してみたのが以下である。

 最も大きいステージどうしの距離があったのは『ROCK IN JAPAN FES』。最大ステージであるGRASS STAGEが非常に広いため、ステージ間が遠いというよりは「GRASS STAGEの出口が遠い」という状況になっているようだ。

 また、僅差で2位となったのは『SUMMER SONIC』東京会場。こちらも徒歩で移動するにはなかなかの距離があり、会場内のバス移動を利用したり、余裕を持ったスケジュールを組むことが必要だと言えそうである。

 さらに、最も距離が短かったのは『RISING SUN ROCK』。例年、会場のレイアウトを頻繁に変えている夏フェスでもあるため、年度によっては異なることもあるが、観るアーティストを絞ればあまり大きな移動をせずに楽しむことができるフェスだ。

 いよいよ今週末に『FUJI ROCK FES』開催を控え、活気を迎えている夏フェス。1年でこの時期を最も楽しみにしている音楽ファンも多いはずだ。ぜひ事前の準備を怠らず、体調管理を大事に楽しんでもらえればと思う。

(参考:国土交通省気象庁 各種データ・資料/FUJI ROCK FESTIVALSUMMER SONIC東京大阪ROCK IN JAPAN FESTIVALRISING SUN ROCK

■まいしろ
社会の荒波から逃げ回ってる意識低めのエンタメ系マーケターです。音楽の分析記事・エンタメ業界のことをよく書きます。
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