米ビルボード ソングライター&プロデューサーチャートから読み解く、現代の音楽制作のあり方

 米ビルボードが6月15日付のチャートより新たなウィークリーランキングを開始。ソングライターとプロデューサーにフォーカスをあてたチャートだ。アメリカでもっとも注目されていると言ってよい総合ソングチャート”Hot 100″を中心に、ジャンル別のソングチャートも含めて集計したものとのこと。全ジャンルをあわせた”HOT 100 SONGWRITERS/PRODUCERS”の2つに加え、各ジャンルごとのチャートも発表されている(参考:billboard(海外サイト))。

『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』

 記事を執筆している段階で発表されているのは、6月15日付のものから同29日付のものまでの3週分。これらを見ていきながら、新たなチャートの意義と、そこから見えるアメリカのポップミュージックのいまを考察してみたい。

 ソングライター、プロデューサー双方で3週にわたり単独首位をキープしているのが、フィニアス・オコンネルだ。ビリー・アイリッシュの実兄で、彼女の楽曲の大半を共作している。ほか、ポスト・マローンをはじめとしてヒップホップやR&Bのミュージシャンを手がけるルイス・ベルが両チャートの上位をキープ(ソングライターでは4位→3位→5位、プロデューサーでは3週連続2位)。

 6月29日付のチャートでは、「You Need To Calm Down」のHOT 100登場に伴ってジョエル・リトルとテイラー・スウィフトが両チャートに連名でランクイン。彼女らも長く上位をキープする可能性がある。

 また、HOT100で首位を独走中のリル・ナズ・X「Old Town Road(Remix)」にクレジットされている面々(ソングライターとしてはリル・ナズ・X、ビリー・レイ・サイラス、ジョセリン・ドナルド、アッティカス・ロス、トレント・レズナー、プロデューサーとしてはロス、レズナー、ヤングキオ)が連名で登場しているのが「いかにも」だ。

 カリードの「Talk」をプロデュースしてプロデューサーチャートの上位を3週に渡ってキープしているイギリスのプロデューサーデュオ、Disclosureは、北米のミュージシャンがほとんどを占めるなかで存在感を放っている。かねてからダンスミュージックのアクトとして高い人気を誇ってきた彼ら。すき間をいかしつつもふくよかなサウンドがカリードの歌声にマッチしている。

 これらのチャートが、ソングライターやプロデューサーといった、いわば「裏方」に属するミュージシャンへ光をあてる機会になるのは間違いない。とはいえ、これらのチャートを読み解く前提として、現代の音楽制作のあり方をまとめておきたい。

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