lyrical school、再びメジャーデビューへ 確立したキャラクター性と進化したパフォーマンスを分析

 lyrical school(以下、リリスク)がビクターエンタテインメント傘下のレーベル<CONNECTONE>と契約し、メジャーデビューを果たすこととなった。2017年5月のワンマンライブ『NEW GAME』からスタートした現在の体制(hime/hinako/minan/risano/yuu)より以前の体制でも、キングレコードとディールを交わしていたわけだが(そのときのメンバーはami/ayaka/mei/hime/minan/yumi)、今回はその意味ではリリスクにとって二度目のメジャーデビューとなった。

lyrical school『lyrical school tour 2018 “WORLD’S END”』

 現在の体制になってからは所属事務所であるBootRock内のレーベルからリリースを重ねていた彼女たち。2017年7月リリースの、現体制でのお披露目シングルとなった『夏休みのBABY』から、アルバム『WORLD’S END』も含めて、8枚の作品をリリースしているが、そこで注目すべきは、その中に『”TAKE ME OUT” ON DEC 16』”lyrical school tour 2018 “WORLD’S END”』という二枚のライブアルバムがあることだろう。

 これまでにもリリスクは『わらって.net / Myかわいい日常たち』収録の「PARADE(date course special tour final)」などのライブの音源収録や、付属のDVDに収録されたライブ映像、そしてライブBlu-ray/DVDとしてリリースされた『lyrical school oneman live 2014 at LIQUIDROOM』『-RUN and RUN-lyrical school one man live 2016@CLUB CITTA’』など、ライブもコンスタントにパッケージしてきた。しかし、前述の『”TAKE ME OUT” ON DEC 16』『”lyrical school tour 2018 “WORLD’S END”』がそれとは違うのは、ライブ音源のみで構成され、映像の伴わない「ライブアルバム」であることだろう。

 そもそも、彼女たちは「アイドルグループ」なのである。ゆえに、ライブを商品化する際には、彼女たちの姿や表情、ビジュアルが写った映像を動画としてパッケージするのが、アイドルとしてのセオリーだろうし、それをこれまでは形にしてきた。しかし、現体制においては(現状においては、というエクスキューズはつく。そしてYouTubeにはライブ映像をアップしているが)、ライブは音源のみでパッケージされている。

 それを成立させているのは、やはりリリスクの楽曲精度の高さと、それをライブという場で作品に落とし込めるパフォーマンス力の高さだろう。確かに『“TAKE ME OUT” ON DEC 16』は2017年12月に行われた『 lyrical school one man live 2017 “TAKE ME OUT”』を収録したもので、現体制の始動から半年強で行われたライブであり、楽曲もライブの定番曲が多いとはいえ、まだ熟れているとは言い難く、粗も正直無いわけではない。しかし続く『”lyrical school tour 2018 “WORLD’S END”』は、2018年10月に行われた新木場スタジオコーストで行われたライブを収録。全国ツアーやリリースライブを経てのライブということもあり、そのパフォーマンスの充実ぶりからいっても、非常にライブアルバムとして聴き応えのあるものである。その意味でも『“TAKE ME OUT” ON DEC 16』というライブ/パフォーマンスグループとしての原点を形にするもの、『”lyrical school tour 2018 “WORLD’S END”』というライブ/パフォーマンスグループとしての進行形と充実を形にするというものと、この二枚の流れは、リリスクの現在のヒストリーと進化を作品として表している。

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