『ハロプロダンス学園』インタビュー “ダンスが好き”という気持ちが生んだ7人の結束力

『ハロプロダンス学園』インタビュー

 石田亜佑美・加賀楓(モーニング娘。’19)、佐々木莉佳子(アンジュルム)、稲場愛香(Juice=Juice)、浜浦彩乃(こぶしファクトリー)、秋山眞緒(つばきファクトリー)、平井美葉(BEYOOOOONDS)という、ハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)から選抜された“ダンスメン”たちが、ダンスにまつわるさまざまな企画に挑戦していくダンスバラエティ番組『ハロプロダンス学園』(CS「ダンスチャンネル by エンタメ~テレ」/ひかりTV、スカパー!プレミアムサービス、スカパー!プレミアムサービス光、J:COMほか全国ケーブルテレビ、dTVチャンネル™、Amazon Prime Videoチャンネル、スカパー!オンデマンドにて視聴可能)。#4~#6ではMCのタイムマシーン3号も巻き込んで、ダンスエンターテインメント集団・梅棒とのコラボに奮闘する姿をお届けする。彼女たちのダンス愛だけでなく、アイドルとしての活動への向き合い方までもが垣間見える部分がある同番組。番組収録にお邪魔して、その内容についてはもちろん、それぞれのダンスのルーツや好きなハロプロ楽曲の振付についてなど、ざっくばらんに語ってもらった。(古知屋ジュン)

それぞれのダンスのルーツ、ハロプロ曲で好きな振付は? 

左から平井美葉(BEYOOOOONDS)、加賀楓(モーニング娘。’19)、稲場愛香(Juice=Juice)、石田亜佑美(モーニング娘。’19)、佐々木莉佳子(アンジュルム)、浜浦彩乃(こぶしファクトリー)、秋山眞緒(つばきファクトリー)

――ハロプロにはダンス部(ハロプロのコンサートにおけるダンスに特化した企画)もあったりと、歌だけでなくダンスに力を入れている印象があります。それぞれどういう風にダンスと関わってきたのか教えてください。

石田亜佑美(以下、石田):私は小学校1年でチアダンスを始めて、5~6年続けました。なので、ダンスのルーツといえばチアになりますね。中1でヒップホップを始めて、中3でモーニング娘。になり……という感じです。

浜浦彩乃(以下、浜浦):私はハロプロ研修生になる前にはダンスをやっていなかったので、研修生になった11歳くらいからダンスを始めました。本当に一からのスタートだったので最初はリズムすら取れなかったんですけど、今は取れるようになりました(笑)。

平井美葉(以下、平井):クラシックバレエを4歳から始めて、14年間やっていました。大学に入ってからはヒップホップのミドルスクール、男性っぽい重たい動きのものを始めました。バレエとヒップホップの動きはある意味真逆なので、最初は慣れなくて苦労しましたけど、頑張って取り組んでいます。

秋山眞緒(以下、秋山):私は4、5歳からダンスを始めたんですけど、最初はお母さんが習っていたママさんクラスみたいなところに混ざっていて、そこを抜けてヒップホップを習って、そのあとガールズヒップホップ、そのあとはロック、ハウスと。でも一番長くやってきたのはワック(70年代のサウンドにのせて腕を鞭のように振り回したり、胸の前後のしなりやツイスト、腕を巻きつけるような動きが特徴的)ですね。

佐々木莉佳子(以下、佐々木):私はもともと体を動かすことが好きだったので、いろんなスポーツをやってきたんですよ。その中でもダンスに近いものといえばエアロビクスを7~8年やってました。本格的なダンスはハロプロ研修生に入ってから、その後ダンス部の活動の中でちょっとずつふれていっているような感じなので、まだまだ勉強中です!

加賀楓(以下、加賀):私も浜浦さんと同じで研修生になってから本格的にダンスを習い始めたんですけど、ダンスに近いものといえば幼稚園の年長さんから小学校2年生くらいまで器械体操をやっていました。元オリンピック選手の先生に教わっていたので、練習は毎日泣きそうなくらい厳しかったです(笑)。怪我をしちゃってやむなく辞めたんですけど、今もそのときの経験が活きているなと思うことが多いです。

稲場愛香(以下、稲場):私は4歳からダンスを習ってきていて、ベースとしてはヒップホップです。小学校5年生からはかなり本格的にヒップホップ、ニュージャック、ジャズヒップホップだったりを踊るようになりました。ヒップホップを中心に、いろいろなスタイルに挑戦はしてきましたね。

――みなさんけっこうダンス的なルーツが幅広いですね。普段の活動の中ではどんな感じでダンスレッスンに取り組んでいるんですか?

石田:グループに入ってからはなかなか外に習いに行く時間はなくなってしまうので、レッスンといえば基本的にはグループの新曲が発売されるタイミングのレッスンだけなんですよ。そこでは基礎の練習はあまりしないので、各自で頑張る形なんです。だから個々で好きなダンサーさんの動画を見たりしながら、自己流で技を得て成長していくことが多いのかなと思います。

――なるほど。それぞれハロプロの先輩方とは別にダンスで注目しているアーティストやダンサー、振付師の方はいらっしゃいますか?

加賀:私はAyaBambiさん(コンビとしては活動休止中)と、あとは韓国の有名な1MILLION DANCE STUDIO所属で動画をよく上げていらっしゃるジヌ・ユンさんというコレオグラファーさんの踊り方が本当にクールで、憧れです。

平井:菅原小春さんというダンサーさんがすごく好きで、菅原さんの動画を観て振りを覚えて自分でも踊ってみる、みたいなことをやっています。菅原さんのダンスは音ありきでそれに合わせて踊るのではなくて……動きの一つ一つから音が出ているかのような、楽器のような踊りなんです。自分もそういうスタイルを目指して日々頑張っています。

秋山:私はIBUKIさん(BAD QUEEN)という、ダンスコンテストやダンスバトルで何度も優勝したり、世界的に活躍されているワックのダンサーさんですね。実は昔教えてもらっていたので、今もIBUKIさんみたいなダンスを目指して頑張っています。今はお休みしてますけど自分でもずっとダンスバトルに出たりしてましたし、またそういうダンスを習いにいこうかなって思っているところです。

佐々木:ダンスバトル! かっこいい……。私は(専業の)ダンサーというわけではないですけど、K-POPのBTSのジミンさんのダンスに出会ってから、自分のパフォーマンスが変わったんですよ。ハロプロならではの女の子っぽい雰囲気だけじゃなく、今は男性寄りの力強さも出せるようになって、ダンスの幅が広がったと思います。リハとかでパフォーマンスに迷いが出ると、ジミンさんのいろんなステージ映像を見て、細かい動きを吸収するようにしています。

――ダンサー&振付師のチョイスもわりと意外でしたね。今日はせっかくハロプロのダンスメンなみなさんが集まったので、好きなハロプロ楽曲の振付についてもうかがいたいです。

加賀:私は自分たちの楽曲になっちゃうんですけど、「Help me!!」(2013年)。振付の動画を見たときの第一印象が「気持ち悪っ!」だったんですよ。

石田:うんうんわかる!気持ち悪いんだけど、中毒性があるっていうか。

加賀:大人数でカノンで踊る(数人が1つの振りを数拍ずつずらしながら踊る)と波みたいに見えてとても気持ち悪いんですけど、そこがあの曲のミソの部分なんですよね。あの独特な振付が曲の世界観とも融合していて、すごく好きです。

モーニング娘。 『Help me!!』 (MV)

平井:私はモーニングさんの「ブレインストーミング」(2013年)。曲は機械音っぽいサウンド(EDM) じゃないですか。パンパンパン! とハジけるようなサウンドは軽い感じがして、私の感覚では上のほうにあるんですけど、振りは地面に突き刺さるようなかっこいい直線的な動きで、そのギャップが大好きなんです。

石田:うれしい(照笑)。

モーニング娘。 『ブレインストーミング』(Morning Musume。[Brainstorming]) (MV)

秋山:私はアンジュルムさんの「泣けないぜ・・・共感詐欺」(2018年)。もともとアンジュルムさんの振りには好きなものが多いんですよ。女の子らしさもありつつ、その中でさっき佐々木さんが言っていた力強さもあったりして観ていて楽しいし、一回自分も踊ってみたいなって。

アンジュルム『泣けないぜ・・・共感詐欺』(ANGERME[I Can't Cry… The Fraud of Empathy])(Promotion Edit)

佐々木:やだ! 恥ずかしい……。私は自分たちの曲になってしまうんですけど、アンジュルムの「マナーモード」。イントロのホントに一部分なんですけど、腰を下から左右に動かしていって最後にバン! とアタックするような振りがあって、そこに萌えます(笑)。曲自体もすごく好きなんですけど、ダンスといったらその動きですね。MVとかでもそこにフォーカスして観てもらいたい!

アンジュルム『マナーモード』(ANGERME[Silent Mode])(Promotion Edit ショートVer.)

石田:私は℃-uteさんの「Summer Wind」(2016年)。

加賀:ああ~わかる!

石田:℃-uteさんといえばダンスがそろっててかっこいいグループと言われてますけども。この曲で特にハマったのが鈴木愛理さんの、ただのウォーキングではないウォーキング。肩や腰を中心に体全体をしっかり使った歩き方をするんですよ。歩くという日常的な動きなのに、どうしてこんなにかっこよく見せられるんだろう? って。ご本人に「あれ、どうやってるんですか?」って聞いたら「亜佑美もできるよ〜」みたいに言われたんですけど、全然できなくって。自分なりにすごく研究しました。

℃-ute『Summer Wind』(℃-ute[Summer Wind]) (Promotion Edit)

浜浦:私も℃-uteさんのダンスが好きで、曲でいうなら「夢限クライマックス」(2016年)ですね。あの曲のMVを観たときにすごい衝撃を受けました。あんなに個性もバラバラで見せ方も違うみなさんが、踊ったときにここまで揃うんだ!と思って。こぶしファクトリーも今5人なんですけど、同じ5人でも全然違って、やっぱりすごいなと感じます。

℃-ute『夢幻クライマックス』(℃-ute[Dreamlike Climax])(Promotion Edit)

稲場:High-Kingさんの「C\C (シンデレラ\コンプレックス)」(2008年)。メンバーのみなさんダンスが上手な方々で。個人的にダンスで魅せるという意味ではかわいらしい振付よりかっこいい振付を踊りたいと思うので、この曲の重心低めで男らしい感じの、ある意味アイドルっぽくない動きだったり、音にハメてガツガツ踊る感じが好きです。

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