欅坂46 平手友梨奈、バラエティにおける“カリスマ性” 半年ぶりに出演した『けやかけ』を見て

 バラエティにおける平手のカリスマ性は、楽曲パフォーマンス時とはまた違う。笑顔が見るものを幸せにする力を持っているのだ。それは、歌の世界を世間に届けようと、表現者として鬼気迫るパフォーマンスをするカッコいい平手の存在があるからこそとも言える。普段の愛らしい姿とのギャップに心を掴まれるのはもちろんだが、ステージを降りた平手の素直な反応や自然な仕草などから本来の魅力を感じる人も少なくないはずだ。

 そんな平手の最も自然な姿を感じられるのが、毎月3週目に登場する『GIRLS LOCKS!』。今や平手の直近の声が唯一聞ける生存確認の場としても有名だ。以前、米谷奈々未がラストインタビュー(月刊『B.L.T』1月号)で、平手に関して、特別に見られがちだが素の本人は年相応の女の子、誰よりも友達という感覚が強いと評していた。『GIRLS LOCKS!』で、同世代に向けてアットホームな雰囲気で友達のように話す平手の姿は、まさに17歳の等身大の女の子そのもの。特にリスナーへ逆電する時などは好奇心旺盛で、とても嬉しそうな声をよく耳にする。平成最後の放送では、ラーメンをすすって終わるという、この緩さが微笑ましい。欅坂での癒し系と言えば長濱ねるの名前が思い浮かぶが、実は一番の癒し系は平手なのでは? と感じるほど、ラジオの自然なしゃべりが魅力的だ。世間がアイドルとして、平手を神格化しすぎてしまったのかもと思う一方で、ステージ上での彼女の輝きは紛れもない事実。普段とのギャップの凄さに胸を打たれ、どうしようもうなく惹きつけられる。

 番組セットがリニューアルされた最近の『けやかけ』は、新メンバーである2期生の紹介がメインという印象だった。2期生の加入は、グループだけでなく同番組にも新たな風を吹かせている。だが、前回の放送で、番組リニューアルの真の起爆剤は平手だったと改めて感じた視聴者は少なくないはず。以前『別冊カドカワ 総力特集 欅坂46』で平手は、「新しいメンバーは必要な存在」「新しい刺激がもらえたらうれしい」と、2期生に対し肯定的な意見を口にしていただけに、バラエティで一人目立つことはおそらく好んでいないだろう。そんな平手が、2期生と絡みながら、ライブだけでなく『けやかけ』も、しれっと盛り上げていってはくれないだろうか。その中で平手に噛み付く2期生が現れたら、また新たな面白い展開を迎えそうだ。

(文=本 手)

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