エルフリーデ、メジャーで掴むガールズバンドとしての夢「可能性をどんどん実現させていきたい」

エルフリーデが語る、ガールズバンドとしての夢

1年以内に恵比寿リキッドルーム 

ーーリード曲の「Orange」は、今日が終わってもまた明日会えるよねと歌っている。切ないけど前向きさもあって。

みくる:「Orange」を最初に聴いた時は、夕陽のイメージが浮かんできて。「さよなら」という言葉も入っていて最初は寂しそうな感じですけど、「またね」という言葉もあって、すごく明日に繋がるような曲じゃないかなって。

星野:メジャーデビューの一発目として、どういう曲をリード曲にするか、すごく考えました。インディーズの「Vibration」がすごく熱いロックテイストの曲でご好評をいただいて、その流れで行くのかと思ったら、むしろインディーズの最初の曲「Starlight」に近いポップでおしゃれな曲だけど、コーラスが入っていたりとか、今までのエルフリーデにはなかった感じもあります。アルバム全曲通して振り返ってみると、「やっぱり『Orange』っていい曲だね」って、言ってもらえるような印象の残り方をする曲じゃないかなと思います。ふっと口ずさみたくなるメロディと歌詞だから。音楽関係の友だちもライブで聴いて、「『Orange』が良かった」と言ってくれる人が多かったし。リード曲にして間違いなかったなって。

エルフリーデ MusicVideo「Orange」short ver.

ーーテクニックを持ったプレイヤー揃いなだけに、ライブもエルフリーデの魅力ですね。

みくる:ライブと音源は違うものだと思っていて、その場にいないと伝わってこないものもある。ライブにはぜひきてほしいです。

山吹:キラキラした雰囲気の曲もあるし、ロック調もあるし。それはライブのほうが、より実感してもらいやすいと思っています。きっと音源とは違うギャップも感じてもらえるだろうし。とにかく楽しいですよ、ライブは。やるほうも見るほうも。

ーーお客さんはどんな雰囲気ですか?

星野:年齢層の幅が広いです。ガールズバンドというと大人の男性に偏りがちですけど、うちは5歳くらいから65歳くらいまでいて。だからモッシュとかは基本的にナシにしているので、安全に楽しめるのは1つの特徴です。全年齢対象というか。どんな人が見ても、「来て良かったな」と思ってもらえるものになっていると思います。ゆーやんは、ドラムを叩いているときの笑顔がすごくすてきで、まるで花が咲いているみたいなんです。ドラムって後ろにいるから見えづらかったりするけど、すごくパワーとか笑顔のオーラが出ているんですよね。私とりょうもガンガン前にいっちゃうんですけど、そんな中でみくるちゃんが、惑わされることなく自分のペースを守って曲をリードしていく。エルフリーデは、4人が4人で、それぞれの個性をぞんぶんに出していると言ってもらえます。

ーードラムは、叩いていて苦しくなっても笑顔?

ゆーやん:だから大変です(笑)。でも、笑顔は絶やさないように意識しています。聴いて楽しいだけじゃなく、目で見ても楽しいと思ってほしいから。本当は「足が吊りそう〜」ってなっているんですけど、でも顔は笑顔です。右を8小節見たら次はこっちとか、自分の中で客席を見る向きや角度を細かく決めているんです。

星野:あくまでも自己プロデュースですけど、ステージングは各自で考えていますね。私はりょうとは長いので、「ここではきっとこう動きたいだろう」とだいたい分かるし。バッキングで落ち着いて弾いていて、エフェクターの踏み替えとかがない時に、ちょっと遊びに行ったりします。あとは目の前のお客さんだけじゃなく、遠くのお客さんに届くように意識したりとか。みくるちゃんのところに遊びに行くことは多いよね。

みくる:けっこう絡みますよね(笑)。私もテンションがアガると絡みに行くし。そういうのって、お客さんもすごく喜んでくれるじゃないですか。そういうステージ上での動きがあるところでも、見て楽しんでもらえると思います。

星野:2月のワンマンで花道を作ったんですけど、それがすごく楽しくて。ワンマンは毎回付けたいと思うくらいでした(笑)。

みくる:楽しかった。また3人で、花道に出て絡みたいよね。

ーー今後の目標はありますか?

星野:結成時に2年以内にメジャーデビューという目標があったのと同じように、恵比寿リキッドルームには早い段階でいきたいです。1年以内を視野に入れて頑張っているところです。

ーーすぐ行けそうですけど?

星野:いや〜なかなか大変ですよ。それに最近は、ガールズバンドがけっこう増えているじゃないですか。モデルさんで作ったバンドが増えているし、『BanG Dream!』のようなゲームやアニメの企画から生まれたバンドもいて。ファンが分散されてしまっているので、相当に気合いを入れていかないと、なかなか上には行けない状況です。だからこそ、細かく目標を立てて1つずつ確実にやっていこうと思っています。

ーー声優だったりモデルだったりコスプレだったり、バンドだけじゃなく、別の魅力が付与されているガールズバンドの人気が高い。エルフリーデは何かありますか?

星野:りょうの存在は、大きいですよね。モデルでありコスプレイヤーとしてすでに認知されています。私はサポートでフュージョン/ジャズのバンドに参加したり、楽器屋さんのプロモーションに出させていただいていたり。ゆーやんもそうで、プレイヤーとしての側面が全面に出ています。みくるちゃんなら、ファッションとか猫とか。

ーー猫?

みくる:5匹飼っていて。SNSに猫ばかり載せていたら、「猫載せすぎ」って言われました(笑)。

ーーでも全員がプレイヤーとしてテクニックを持っているのは大きい。やっぱり「一番上手いのは自分たちだ」と自負がある?

星野:そう思ってやらないとダメだなと思っています。ファンの方は、お金を払ってくださっているので、そこに対して甘えは許されない。演奏に関しては、より厳しく肝に銘じています。

ーー星野さんはけっこう厳しい?

みくる:でも、けっこうみんなが言うよね。

星野:それを言って、空気が悪くならないメンバーです。遠回しに言われるより、ストレートに言ってもらったほうが早いと分かっている。だから自分も、ダメな時はメンバーから言われるし。結果に繋がることであれば、余計なことは気にしない精神力を持っていることも、エルフリーデの強みでもあると思っています。

ーーガールズバンドというカテゴライズについては、どう思いますか?

星野:「華やかな印象だ」とプラスに受け取ってもらえる時と、「下手でもルックス重視で許されるからいいよね」って、甘く見られることもあります。ただ私たちは、同じ1つのメジャーという土俵の上で、どんな男性のバンドさんと対バンしても負けないようにしたいと思っています。女の子にしかない魅力もたくさんあると思うし、蓋を開けてみたらガールズにカテゴライズできないテクニックを持ったロックバンドだったみたいな、そういうほうがかっこいいかなって思っていますね。

(取材・文=榑林史章)

■リリース情報
『real-Ize』
発売:2019年4月24日(水)
価格:¥2,800(税抜)
【収録曲】
CD
01.E.L.F. (album version)
02.Starlight
03.MONSTER
04.Orange
05.PASSION
06.FATE
07.Empty
08.Vibration
09.Lost thing,Last song
10.エンドロール

DVD
MV:Starlight/Vibration/Orange
特典映像:メイキング映像

■『real-Ize』発売記念イベント
【日時】2019年4月27日(土)12:00 (入場開始11:30)
【場所】渋谷マルイ 屋上イベントスペース
【内容】トーク会&CDサイン会

【日時】2019年5月11日(土)12:00
【場所】ヴィレッジヴァンガード渋谷本店B2Fイベントスペース
【内容】CDサイン会

【日時】2019年5月18日(土)12:00
【場所】HMVエソラ池袋 イベントスペース
【内容】CDサイン会

【日時】2019年5月26日(日)12:00
【場所】ソフマップAKIBA④号店 アミューズメント館8Fイベントスペース
【内容】CDサイン会

オフィシャルサイト

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