エルフリーデ、メジャーで掴むガールズバンドとしての夢「可能性をどんどん実現させていきたい」

エルフリーデが語る、ガールズバンドとしての夢

 4人組ガールズロックバンドのエルフリーデが1stアルバム『real-Ize』でメジャーデビュー。妖精の意味を持つ名前と大人っぽさとかわいらしさを併せ持った見た目とは裏腹に、中身はバキバキのプレイヤー気質というギャップが魅力の彼女たち。ギタリスト/コスプレイヤーとしてすでに有名な山吹りょうを筆頭に、それぞれ十分なキャリアを踏みながらガールズバンドという夢を追いかけ続けてきた4人が、運命的な出会いを果たした奇跡のバンドが、メジャーの階段を最速で駆け上がる瞬間を見逃すな。(榑林史章)

サポート60組以上の経験を元に結成 

ーー結成1年8カ月でメジャーデビュー。バンドを結成した星野さんはどういうバンドを作ろうと?

星野李奈(以下、星野):私はメジャーアーティストのサポートミュージシャンを長年やってきたから、インディーズで長くやることは考えていなくて。2年以内にメジャーデビューするという目標を立てました。そのためにQuintの小田内志徳さんにプロデュースと楽曲をお願いしたり、すでに有名だったギタリストだった山吹りょうを誘ったりして、最初からメジャーのクオリティを想定して結成しました。だから、ここまでは計画通りです(笑)。

ーーでも60組のサポートってすごいですね。

星野:事務所さんから声をかけていただいたことが多かったです。ガールズバンドの立ち上げの時は、メジャーデビュー前の最初の1年間だけ、女の子たちの精神的なケアも込みで携わることが多くて。

ーーそれだけガールズバンドの立ち上げは難しいと。

星野:メジャーデビュー前の解散率、脱退&入れ替えの率もすごいです。そういう経験もあったからこそ、このメンバーを集めることができたのは本当に奇跡です。それぞれが、いろんなところでキャリアを積んできたからこそだなって思います。

ーーメジャーデビューすることについては?

山吹りょう(以下、山吹):実感はないですが、単純にメディアの取材が増えましたね。とにかくファンのみなさんが、自分のことのようによろこんでくださっているので、それがうれしいかなって思います。

みくる:今のメンバーは「やっと出会えた」と思えるほどのメンバーで、「このメンバーとならどこまででもやれる」と自分の中では思っています。メジャーデビューは、音楽シーンで上に行くための最初の一歩なので、もちろん目標だったし憧れもありました。それをこのメンバーで叶えることができたのは感慨深いですね。

ゆーやん:音楽関係の人や友だちとか、いろんな人から「おめでとう」と言ってもらって、ありがたいですけど自分としては、それによって何かが変わるわけでもないので、いつも通りという感じです(笑)。

ーー星野さんが最初にバンドを立ち上げた時に、メンバーに求めたものは何でしたか?

星野:演奏力や歌の上手さは前提で、その上でルックスの良さが重要ポイントでした。過去いろいろなバンドさんのサポートをやらせていただいてきて、上手いし曲もいいのになかなか認知してもらえずモヤモヤしているバンドさんをたくさん見てきたんです。そこで感じたのはやっぱり上手いだけじゃダメだということで、圧倒的な華がある、お客さんの目を引くビジュアルは絶対に押さえたいと思いました。それで全員女子で固めたいと思った時に、真っ先にメンバー候補として浮かんだのがりょうです。ギターは上手いしルックスも抜群で、コスプレの世界ですでに有名だったし。ゆーやんもサポートで一緒になった時に、すごく華のある演奏を見ていたから、この2人が入ってくれたら絵的にもすごいし音も絶対かっこよくなるなって。

 ただ女の子だけでバンドを組む時は個性のバランスも重要で、りょうとゆーやんはキャラクターが強いので、そこでボーカルまで個性が強いと、まとまらなくなってしまうんですね。それは経験上分かっていることで。その点でみくるちゃんは、声もいいしルックスもいいし、性格も個性の強い2人とのバランスを取ることができる。

ーー数多くのバンドサポートの経験から、性格も加味した上でメンバーが決まったと。

星野:特にボーカルは重要でした。普通はバンドと言うと、ボーカルの個性が強いものですけど、うちは楽器隊の個性がすごく強いので、ボーカルまで前に出る感じの性格だと、ライブは良くても結果的に崩壊する傾向があるんです。私、ガールズバンドだけで60組くらいサポートをやってきたので、「この組み合わせはダメだな」とか分かるようになってしまって(笑)。そういう意味では、みくるちゃんの存在ってすごくレアケースなんですよ。ここで逃したら、二度と出会えないかもしれないと思ったほどです。

ーー上手いだけでもダメ、かわいいだけでもダメ。

みくる:女の子は、特に難しいです。

星野:それに組んだ時点で、りょうのSNSのフォロワー数が3万人以上とずば抜けていたので、新しく入ったボーカルにスポットが当たらない場合もあるわけで、それが解散の原因に繋がることもあるんですね。でもみくるちゃんは、まずは全体を見てくれて、その上で自分の出し方を考えてくれている。本当にいい子です!

ーー山吹さんは、自分のフォロワー数が他のメンバーよりずば抜けていることについては?

星野:「もっと頑張れよ!」って思っているんじゃない(笑)?

山吹:いやいや(笑)。でも、早く差がなくなるようになったらいいなって思っていますよ。

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