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ミニアルバム『trumpet』インタビュー

Drop’s 中野ミホが語る、バンドが迎えた新たなムード「いままで通りじゃつまんない」

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 バンド結成10周年を迎えたDrop’sから最新ミニアルバム『trumpet』が届けられた。約2年半ぶりとなったスタジオレコーディングミニアルバム『organ』に続く本作は、春の華やかさとともに、“ここから始まる!”という新たな決意が込められた作品。前作の収録曲「Cinderella」に続く“Drop’s×多保孝一(作曲家・元Superfly)”のコラボレーションによる「毎日がラブソング」(瑞々しいホーンセッションを取り入れたソウルフルなナンバー)など新たな表情が感じられるのも本作の魅力だ。

 リアルサウンドではバンドの中心である中野ミホ(Vo&Gt)にインタビュー。2017年に地元・札幌から東京に拠点を移し、メンバーの脱退、新ドラマー・石川ミナ子の加入など、さまざまな出来事を経て完成した「trumpet」についてたっぷりと語ってもらった。(森朋之)

自分たちと同世代の人たちにも聴いてほしい 

ーーまずはここ2年間の活動を振り返りたいと思います。2017年に北海道から東京に拠点を移し、ドラマー、キーボードが脱退。新ドラマーの石川ミナ子さんが加入し、新体制でリスタートと大きな動きがありました。この2年間をどう捉えていますか?

中野ミホ(以下、中野):いろんなことがありましたね。前のドラムが抜けることが決まって、私とベース(小田満美子)とギター(荒谷朋美)が東京に出てきて。新しいドラマーのアテもまったくなく、“とりあえず行こう”という感じだったんですよ。そのあと、ミナ子さんと出会って、加入してもらって。とにかくライブの場数を踏んで鍛えようとしていたし、曲も作っていたんですが、CDをリリースできない時期が2年半くらいあって。もどかしさもありましたけど、バンドにとってはいい期間だったと思います。

ーー上京したとき、不安はなかった?

中野:ずっと札幌で活動してきたんですけど、居心地が良すぎたというか、「このままだとダメだな」と思ったんですよね。私自身は東京に憧れがあったし、「とにかく行くしかない」という感じで、不安はなかったです。

ーーなるほど。新ドラマーの石川ミナ子さんとは、東京で出会ったんですよね?

中野:はい。以前から顔見知りだったんですが、東京に来てから、ミナ子さんがやっていたバンドのライブを見に行って、「かっこいい!」と思って。その場で声をかけて、スタジオに入ったら、「これだな」とビビッときたんです。ミナ子さんも古い音楽が好きだし、いろんな音楽にも詳しくて。ずっと東京で音楽をやっている人だから、教わることも多いし、日々勉強になってます。

ーー生活環境が変わっても、音楽に集中できてますか?

中野:それが大変だったんですよ、最初は。ひとり暮らしもしたことがなかったし、東京は人が多くて、時間の流れ方も早いから、音楽と向き合う時間を自分で確保しないとどんどん流されちゃうなって。良くも悪くも情報が多いんですよね。私は映画が好きだから、そういう面ではすごくいいなと思います。ギターの荒谷もよくライブを見に行ってますね。

ーー上京したことで、曲にも影響があったのでは?

中野:札幌のときは自分に向き合って曲を作ることが多かったんですが、東京に出てきて、散歩しながら歌詞を考えることが増えて。街によって表情が違って、いろんな景色を目にするので、そこはぜんぜん違うかなって。あと、新しい音楽を聴くことも少しずつ増えてるんです。以前は古い音楽ばっかりだったし、気に入ったアルバムを何度も聴いてたんですが、そこも変わってきたと思います。初めてサブスクリプションを使って、いろんな音楽を聴いてみたら、“イントロがあって、ギターソロがあって”という形が主流じゃないことがはっきりわかったし、特に海外のトップチャートは電子音に近いサウンドがメインになってることも実感できて。私は流行りをまったく知らなかったんだな、と(笑)。自分には関係ないと思ってたんだけど、意識せざるをえないというか……。特に前作の『organ』の制作でご一緒した多保孝一さんとの出会いはカルチャーショックでしたね。

ーーというと?

中野:「Cinderella」という曲を一緒に作ったんですが、制作に入る前に「自分たちと同世代の人たちにも聴いてほしい」という話をしたんです。Drop’sのライブには私たちの親世代の方々が来てくれるんですよ。それもすごくありがたいんだけど、もっと若い世代にも届けたいなって。そのときに多保さんに「だったら、思い切ったサウンドのアプローチを試してもいいかもね」と提案してもらったんです。多保さんから「Cinderella」のデモを聴いたときは「これ、Drop’sでホントにやれるのかな?」というか、「そう来たか!」感がすごくあって。

ーーエレクトロの要素がかなり入ってますからね。

中野:そうなんです。Drop’sにとっては新しいテイストだったし、びっくりしちゃって。でも、メロディと歌詞はすぐにいいなと思ったし、新しいアプローチを楽しみながら制作できましたね。自分たちが好きな土くさい感じを残すためにアコギを入れたり、歌詞に関しても「ロマンティックな部分がほしい」という話をしたり、いいせめぎ合いができたかなって。歌詞とメロディの譜割りにしても、「こうやれば言葉がパッと耳に入ってくるんだな」という発見があって、すごく勉強になりました。

ーー“ルーツミュージックとJ-POPをどう融合させるか?”というテーマに取り組み続けてる方ですからね、多保さんは。

中野:そうなんですよね。ルーツミュージックを大事にしながら、「多くの人に聴いてもらうにはどうしたらいいか?」という大前提があって。自分たちだけでは思いつかないこと、わからないことがたくさんありましたね。

ーー「Cinderella」のライブでの反応はどうですか?

中野:初めて同期の音を使ったんですよ。ギターとドラムがクリックを聴いて演奏するんですけど、最初はガチガチに緊張してました(笑)。でも、初めてライブで披露したときに、1番が終わった瞬間に「おおー!」という歓声が上がって。それがすごく嬉しかったし、何度か演奏することで、最近はようやく慣れてきましたね。

      

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