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ずっと真夜中でいいのに。の音楽の中心にはACAねの歌がある 初の東名阪ツアー最終公演レポ

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 ずっと真夜中でいいのに。の東名阪ツアー『1st LIVE〜まだまだ偽りでありんす。〜』のファイナル、TSUTAYA O-EAST公演。1月に行われたSHIBUYA QUATTRO公演でアーティストとしての凄まじいポテンシャルを証明した“ずとまよ”は、今回もこちらの予想を遥かに超えるステージを繰り広げた。

 前回の公演から約3カ月。表面的な動きはなかったが、1stミニアルバム『正しい偽りからの起床』が『第11回CDショップ大賞 2019』に入賞作品に選出されるなど、ずっと真夜中でいいのに。の存在感は確実に増していた。これまでに発表されたMVの再生数は順調に伸び(「秒針を噛む」は間もなく2000万回、「ヒューマノイド」は700万回、「脳裏上のクラッカー」は850万回を突破)、2月にアップされた4曲目のMV「眩しいDNAだけ」も470万回再生を記録。リアルとファンタジーが交差する歌詞、緻密に構築されたサウンドメイク、そして、楽曲の世界観を濃密に描き出し、強いメッセージ性と快楽的な解放感を同時に響かせる“ACAね”のボーカルがひとつになった“ずとまよ”の音楽は、さらに多くのリスナーに浸透したのだ。初の東名阪ツアーの最終公演となったこの日のライブも、当然のように超満員。開演前のフロアからも「ついに“ずとまよ”の音楽を体感できる!」という興奮がはっきりと感じられた。

 ライブの幕開けは「秒針を噛む」のMV。映像が途中で止まり、「お手元のメガネをおかけください」というアナウンスが流れ、観客は入場時に配布された紙製のメガネ(視界が遮られる仕様)をかけると、ACAね、バンドメンバー(ギター、ベース、ドラム、キーボード)がステージに登場し、オープニングナンバー「秒針を噛む」を演奏。ワンコーラスを歌い終わると、ACAねが「メガネ取っていいよ」と言い、フロアから凄まじい歓声が起きるーーというオープニングは前回のライブから引き続き。さらに強靭なバンドグルーヴと〈偽物さえも その見解も 誰が決めることでもないよ〉というフレーズが絡み合う「ヒューマノイド」を放ち、観客のテンションをしっかりと引き上げる。バンドの演奏、ステージングを含め、ライブ全体のクオリティは確実に上がっていた。

 ずっと真夜中でいいのに。の豊かで奥深い音楽世界が広がっていく。クラシカルなピアノの独奏から始まり、ロックとファンクが気持ちよく絡み合う「フルムーンダンシング」、美しい憂いを帯びたメロディが印象的なミディアムチューン「マリンブルーの庭園」。幅広い音楽の要素を取り入れたアレンジ、創造性と想像力に溢れた歌詞も素晴らしいが、その中心にあるのはやはりACAねの声。 “歌を伝える力”は、今回のツアーによって明らかに向上していたと思う。「途中から夢のなかにいるみたいな感覚になって。現実じゃないように感じるほど幸せな空間にいるな」というMCも印象的だった。

  ライブ中盤でもっとも心に残ったのは「Dear. Mr. F」だった。

「前に作った曲もあって、いま振り返ってみると“あのときはこういうふうに考えてたんだ”って。間違っていたなと思うこともあるし、気にしなくていいことを気にしすぎてたり。でも、そのときの考えとか言葉をちゃんと歌にできたおかげで、前向きな歌になったなと思います」という言葉とともに披露されたこの曲は、切ない響きのピアノとドラマティックなボーカルラインが共鳴するバラードナンバー。どうしても分かり合えない、一緒にいられない、でも、心はどうしても離れることができない……あまりにも切ない感情を映し出すこの曲は今後、さらに多くのリスナーの心を捉えることになるはずだ。

      

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