辻希美&加護亜依によるW(ダブルユー)復活の背景 『ひなフェス』共演までの道のりを辿る

 続けて同氏は、『ひなフェス 2019』でのパフォーマンスについても次のように語る。

「この日は、Wだけでなく鞘師里保さんの登場も同じぐらいのインパクトがありました。鞘師さんはモーニング娘。の高橋愛さんや田中れいなさんが卒業した2013年以降の時期のエース。9期以降のメンバーのなかでも特に人気が高いメンバーです。一方Wは、“黄金期”ファンからの人気が高いユニット。そんな異なるファン層を持つ2組が、同じコンサート空間にいたことが非常に興味深かったです。20年以上続けてきたモーニング娘。だからこそ実現したことだと思います。

 また、Wはモーニング娘。'19と共に「I WISH」を歌っていました。苦難の日々を過ごしてきた加護さんが〈全ていつか納得できるさ〉〈人生ってすばらしい〉というフレーズを歌う。これ以上エモーショナルな空間はないと思います。モーニング娘。の長い歴史から見てもかなりの名場面でした。今回のコンサートによって、ファンの心がようやく救われたように思います」

 長い時間をかけて、ハロプロのステージで再会することができた加護と辻。加護は、自身のInstagramで「ずっと待っててくれたのは、のんでした」と辻への思いを綴っている(参考)。また、3月30日には、2006年リリース予定だった幻の楽曲「ちょい悪デビル」を表題曲としたミニアルバムも発売された。2人にとってもファンにとっても待望の再結成。今後の活動は明らかになっていないが、またいつか2人がパフォーマンスする姿を見れることに期待したい。

(取材・文=北村奈都樹)

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