BALLISTIK BOYZ、いよいよメジャーデビュー! 夢者修行ファイナルで見せたポテンシャル
グローバルな人材を育成する「PROJECT TARO」に参加しNYでレッスンを積んだ深堀未来(以下、深堀)、奥田力也(以下、奥田)、砂田将宏(以下、砂田)と、『VOCAL BATTLE AUDITION5』でボーカル部門ファイナリストの日髙竜太(以下、日髙)、加納嘉将(以下、加納)、ラップ部門ファイナリストの海沼流星(以下、海沼)、松井利樹(以下、松井)による、LDH史上初の7マイク・フリースタイルグループ、BALLISTIK BOYZ。2018年4月に結成され、FANTASTICS from EXILE TRIBEの夢者修行(全国各地でのフリーライブ)への帯同や、大型フェスでオープニングアクトを務めるなど話題を振りまいてきたニューカマーが、5月22日にアルバム『BALLISTIK BOYZ』でついにメジャーデビューを果たす。本稿ではその発表が行われた3月31日の武者修行ファイナル@東京・ヴィーナスフォートパレットプラザの模様をお伝えする。
3Fまでびっしり埋まった会場の歓声に迎えられ、7人が登場。オープニング曲は各メンバーのソロをフィーチャーしたダンスナンバーだ。小柄だが抜群のリズム感で圧倒する奥田、R&Bテイストのサウンドに合わせセクシーさで魅せる最年少の砂田、ガツガツとフロア技を繰り出す日髙など、各人の個性がうかがえて興味深かった。砂田、松井、加納がそろってバク転をキメるなど、彼らの武器の一つでもあるアクロバットが炸裂する一幕も。
この武者修行ツアーで特徴的なのが、新人ながらオリジナル曲を軸にした構成だったこと。2曲目に披露された「PASION」(スペイン語で“情熱”の意味)は4月22日より白濱亜嵐(GENERATIONS from EXILE TRIBE)主演ドラマ『小説王』(フジテレビ系)エンディングテーマとしてオンエアされるが、この武者修行でひと足早くお披露目となった。ラテンフレイバーを効かせたまさに情熱的なパフォーマンスが肝で、冒頭では日本とブラジルのハーフの海沼が斬り込み隊長的にラップをお見舞いし、全員が歌やラップでマイクリレーを展開していった。この曲のドロップ部分では全員が同じ振りをユニゾンで踊るのだが、1番、2番とエンディングでフォーメーションが異なり、エンディングでの1列に並んでパワフルに踊る様子はなんとも壮観だった。
MCでは全国15カ所37公演を回った念願の単独武者修行について「最初はMCがグダグダになったり思い通りにいかなくて、自分たちの未熟さを痛感して。毎回失敗を繰り返しながらみんなで一公演一公演壁に向き合って、乗り越えて来ました」(砂田)、「オリジナルソングを軸にした構成なので、どうやったらお客さんに始めましての曲で盛り上がってもらえるか、課題が山積みだった」(加納)などと振り返った。武者修行中に誕生日を迎えた松井が「人生でこんなにたくさんおめでとうと言われたのは初めて」とはにかんだ笑顔を見せたり、お調子者キャラの奥田を中心に全員で一発ネタを披露したりという等身大の魅力を垣間見せたひと幕も。最年長の日髙が「結成から1年ちょっと。でも武者修行のこの1カ月間で、自分たちらしいMCやパフォーマンスを作り上げてこれたという気持ちがある」と充実感を滲ませた表情で語っていたのも印象的だった。
続く「NU WORLD」は、爽やかさの中に平均年齢19.8歳の彼ららしいフレッシュさも感じさせる一曲。パワフルな歌声の加納が歌いだしを担当し、透明感のあるハイトーンの砂田、ビブラートが特徴的な日髙へとつなげていった。観客と一緒にジャンプしながら盛り上がったり、7人が一丸となって動く振りもあり、このあたりもマイクを握って踊れる彼らならではの見どころといえる。続く「SAY YEAH!!」(兄貴分であるDOBERMAN INFINITYのカバー曲)でも、〈SAY YEAH!! 暴れまくりTime SAY YEAH!! やりたい放題〉といった直球なリリックと力強いユニゾンを響かせ、会場をどんどんヒートアップさせていった。
ラストナンバーは先述の『小説王』主題歌に決定した「テンハネ -1000%-」。「タイトルには100%に満足することなく、その先を大幅に超えて突き進んでいく、という意味が込められていて、今の僕らにぴったり」と加納がコメントしていたが、彼らの魅力である歌声やラップの変幻自在感とパフォーマンスのパワフルさが限界突破していたのが、まさにこの曲だった。サイレンの音にスタートし、めまぐるしく展開されていくマイクリレーとダンス&アクロバット。「BALLISTIK?」「BOYZ!」とグループ名を観客とのコール&レスポンスで響かせるなど、上がりきった空気の中、ステージを下りていった。