映像から日記、ウェブトゥーンまで BTSが『花様年華』で展開する“二次元と三次元の融合”

 3月22日から4月18日までの期間限定でLINE FRIENDS FLAGSHIP STORE 原宿にて、LINEマンガで連載中のウェブトゥーン『花様年華Pt.0 <SAVE ME>』のパネルやフィギュアの展示が行われている。

BTS『花樣年華 THE NOTES 1 (Japanese ver.) 』

 『花様年華pt.0<SAVE ME>』は、BTS(防弾少年団)のアルバム『花様年華 pt.1』『花様年華 pt.2』(ともに2015年)、『花様年華 Young Forever』(2016年)の延長にある作品であり、「I NEED U」「RUN」「Young  Forever」のMV、ライブやティーザーで公開された映像、「Save ME」を含む歌詞の世界観などがベースになっている。映像ではメンバーそれぞれが不幸を背負ったキャラクターを演じており、その後にリリースされた『LOVE YOURSELF(以下、LYS)』シリーズのCDにも付録として『花様年華:The NOTES』というそれぞれのキャラクターの日記が断片的に収められたブックレットが付属していた。『LYS』シリーズは3枚のアルバム各4バージョンがリリースされているが、バージョン毎に日記の内容は微妙に異なっている。3月に発売された『花様年華:The NOTES 1』は、封入分には描かれていない日記も含めてこれらを時系列順にまとめた本だ。しかし、同じメンバーで同じ日付の日記でもブックレットに収録された内容とは全く異なっているものもあり、この一冊だけでは全ての内容を把握することは出来ない。

BTS (방탄소년단) ‘I NEED U’ Official MV (Original ver.)

 このように、さまざまなメディアミックスで世界観を拡張していく手法はゲームやコミックの分野では一般的だ。特に現代で一般的なスマホやオンラインゲームでは旧来のように特定の物語の中を進むというよりは、攻略することで得られる断片的な情報からプレイヤー側がストーリーの細かい部分を想像して補完するスタイルが多い。使用キャラによって同じ時間軸の中で視点が変わっていき、同じエピソードを多面的に見られたり、微妙な選択肢の違いで異なる展開になるような多元性も特徴だ。モノローグや日記というインタラクティブな表現を多用し、楽曲・MVなどの映像・CD封入物などでストーリーの断片を見せる、あるいは隠すことでユーザーの知りたいという欲望や“考察”という妄想や想像力を刺激するというやり方も含め、『花様年華』の手法は多分に二次元カルチャー的だ。そのようなやり方をコンセプトやMVに仕込んだ例は過去にもあるが、実際に具体的な派生作品とするケースは珍しい。

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