新人SSW 川口レイジから感じるポップミュージックの変動 歌声の魅力活かすコラボレーションの妙

新人SSW 川口レイジから感じるポップミュージックの変動 歌声の魅力活かすコラボレーションの妙

 2018年5月に「R.O.C.K.M.E. ft. Marty James」を配信リリースしたシンガーソングライター・川口レイジ。同曲は、ルイス・フォンシとダディー・ヤンキーによる「Despacito」にソングライトで参加し、世界的なヒットを後押ししたマーティ・ジェームスとのコライトで制作された。グラミーノミニーかつラテングラミーの受賞楽曲に参加したソングライターを招くという、ほとんど無名、メディア露出も限られた新人としては破格の組み合わせだ。シンプルでキャッチーなメロディラインはいかにもアメリカのメインストリームを彷彿とさせるし、音数を絞ったうえでサウンドのインパクトを最大限に活かすアレンジも堂々たるもの。ロック的なディストーションギターもフィーチャーされ、歪んだアシッドベースも印象的なフックをかたちづくる。アレンジ・プロデュースを担当したロサンゼルス拠点の日本人プロデューサー・her0ismの手腕も光る。

川口レイジ×starRo

 続くリリースは、リミキサーとしてケイティ・ペリーやレディー・ガガ、リアーナといった錚々たるシンガーのリミックスを手がける大御所、デイヴ・オーデによるリミックスと、気鋭の日本人プロデューサーstarRoによるリミックスだった。オーデはマーク・ロンソンがブルーノ・マーズをフィーチャーしたヒット曲「Uptown Funk」のリミックスで第58回グラミー賞最優秀リミックス部門を受賞した経験を持ち、一方のstarRoも第59回グラミー賞に日本人として初めて最優秀リミックス部門にノミネートされて話題を呼んだ。MVも公開されたオーデのリミックスはもちろん、アトモスフェリックなパッドや涼やかなシンセで丁寧に空間をつくりだすstarRoのサウンドは一連のリリースのなかでも白眉だろう。starRoとはオリジナル曲でのコラボレーションも進行しているとの話なので、今後にいっそう期待がかかる。

川口レイジ「R.O.C.K.M.E. ft. Marty James」(Dave Audé Remix)MV

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