平成30年間のヒットドラマ、もっとも多く主題歌を務めたアーティストは? 上位150作を調査

平成のドラマ主題歌を多く務めたのは誰?

 5月1日から改元されるため、平成も残りわずかとなった。新元号に向けての準備に余念がない方もいるかと思うが、今回はそんな平成にまつわる音楽データを見ていきたい。

 平成30年間でたくさんの音楽が流行ったが、その中でも特に広まり、歌われたのは「テレビドラマの主題歌」だったと思う。

 十年以上前の曲でも、毎週見ていたドラマの曲は今でもすぐに歌えるし、カラオケの定番曲として未だに紹介されることも珍しくない。

 しかし、主題歌は何かと“曲”が紹介されがちで、アーティストの紹介は置き去りになることも多い。もともとのアーティストファンからすると「あのテレビの曲の人でしょ」と言われてしまって歯がゆい思いをすることもある。今回はそんな音楽ファンの思いに答えるべく、主題歌の中でも特に“アーティスト”に着目して調べていきたい。

 なお、今回対象としたのは平成元年からの30年間で、特に平均視聴率が高かったテレビドラマ上位150本の主題歌である。本題に関係ないのでドラマの方のランキングは割愛したが、上位150本のうち約60%はフジテレビ制作のものだった。(ちなみに1位はTBSの『半沢直樹』である)

 では、まずは平成30年間で「最もヒットドラマの主題歌を務めたアーティストが誰なのか」を見てみよう。

1位 中島みゆき:6本
2位 織田裕二 DREAMS COME TRUE:5本
3位 宇多田ヒカル 中山美穂 Superfly:4本
4位 サザンオールスターズ CHAGE and ASKA Mr.Children SMAP:3本

 1位に輝いたのは中島みゆき。主題歌を務めたドラマのうち、6本が視聴率20%以上を記録しており、『家なき子』(日本テレビ系/1994年)の主題歌「空と君のあいだに」や、比較的最近だと『Dr.コトー診療所』シリーズ(フジテレビ系・2003年〜)主題歌「銀の龍の背に乗って」などがよく知られたところだろう。

 また、2位につけたのは〈Somebody tonight〉で知られる織田裕二。『踊る大捜査線』シリーズ(フジテレビ系)の主題歌「Love Somebody」をはじめ主演作で主題歌を歌っていることが多く、しかもそれが軒並み記録的にヒットするという、まさに“平成の申し子”のような俳優・アーティストである。

 さらに、その織田裕二と並んでヒットドラマの主題歌を歌っているのがDREAMS COME TRUEだ。2003年『砂の器』(TBS系・2003年)の主題歌「やさしいキスをして」から、『愛していると言ってくれ』(TBS系・1995年)の「LOVE LOVE LOVE」まで、ミステリーやラブストーリーなど作品の題材を問わず幅広く主題歌として使われているのがさすがである。

 また、3位以下も納得のアーティストが並んでいるが、特に注目したいのが、唯一アイドルグループとしてランクインしているSMAPだ。惜しくも解散してしまった彼らだが、まさに“平成”を代表するアイドルであったことが伺える。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「音楽シーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる