NormCore Fümiが語る、れるりり共作秘話と認知される難しさ「選択肢の中に入らないといけない」

NormCore、れるりりとの共作秘話

 NormCoreが、4thシングル『CRY MAX!!』を2月13日にリリースする。アニメ『名探偵コナン』オープニングテーマを務めた前シングル「カウントダウン」は、人気シンガーソングライター・まふまふとの共作だったが、今作の表題曲ではボカロP・れるりりとコラボレーション。また、同曲はアニメ『デュエル・マスターズ!』 オープニングテーマとしてもオンエアされている。

Normcore「CRY MAX!!」MV

 リアルサウンドでは、うみくんとして歌い手の活動も行うNormCoreのFümiにインタビュー。れるりりとの「CRY MAX!!」制作プロセスをはじめ、同曲で新たに挑戦したファンクサウンドへのアプローチ、故郷への思いを歌ったカップリング曲「ずっとかわらない場所」について、そしてバンドのこれからの課題についてもじっくりと話を聞いた。(編集部)

「れるさんの作る曲には独特の世界観がある」

ーー今回のニューシングル「CRY MAX!!」は、これまでになくファンキーな曲調で、いままでのシンフォニックロック路線とは異なる、新しいカードを切ってきた印象を受けました。

Fümi:この曲はれるりりさんに作ってもらったんですけど、れるさんがちょうどファンクにハマっていたので、お互いがいい感じに好きな部分を出しつつ、二人の良い部分が出せたかなと思います。

ーーれるりりさんとは以前から知り合いだったんですか?

Fümi:僕がれるさんのボカロ曲「青春症候群」を(「歌ってみた」動画で)カバーしたときに、そのことをつぶやいたらご本人にリツイートしていただいて、それがご縁で仲良くなったんです。それで、今回のイメージしてた楽曲なられるさんの曲が合いそうということで、オファーさせていただきました。

ーー今作はトレーディングカードゲームを題材にしたTVアニメ『デュエル・マスターズ!』のエンディングテーマに起用されてますが、どんな部分がれるりりさんの音楽性と合いそうと感じたのですか?

Fümi:れるさんの楽曲はどれも凝った作りなので、そういうもののほうが子どもも楽しんでくれるんじゃないかと思ったんです。ファンキーでグルーヴィーな音を聴いたら単純に楽しくなると思うし。あと、これは本人にはあまり言わなかったんですけど、れるさんの作る曲には独特の世界観があると思うんですよ。コードの使い方は基本的にお洒落だし、サビは絶対に外さないところもアニメのタイアップに合うだろうなと思って。

ーーたしかにれるりりさんの楽曲は、代表曲の「脳漿炸裂ガール」にしてもジャズピアノが入ってますし、シャッフル系のハイテンションなサウンドが得意というイメージもあって、ボカロシーンの中でも独特のセンスを感じさせます。

Fümi:本当にそうですよね。どの曲からもれるさんが吸収して染み込んだものの濃さを感じますし、必ずどこかに期待を裏切るところが入ってるところもすごいなあと思います。

ーーFümiさんがれるりりさんの曲で印象深いものを挙げるとすれば?

Fümi:僕が好きなのは「聖槍爆裂ボーイ」ですね。この曲は全体的にお洒落だし、間奏のリードシンセがややレトロな感じもめっちゃいいなあと思って。このあいだ、忘年会でれるさんに直接「あのリードはMASSIVE(ソフトシンセ)で作ってるんですか?」って聞いたら「そうだよ」って教えてくれて。個人的に疑問に思ってた部分も解けて、より好きになった曲です。

ーーれるりりさんとはずいぶん親しくされてるんですね。どんな方なんですか?

Fümi:音楽に対する想いや価値観が近いので、一緒にいても楽だし、何気ない会話でもヒントになるところがあるというか、「俺もそういうところを頑張ろうかな」と思わせてくれるエッセンスがあるんですよ。普通の人と比べるとだいぶ欠落してるところはあると思いますけど……これはいい意味でですよ(笑)。言ってしまえば僕も欠落してるところがあるので、だからこそわかりあえるところもあると思うんですよね。

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