佐藤結衣の『ラジオdeジャニログ』
木村拓哉、なぜ [ALEXANDROS]「アルペジオ」MVに出演? ラジオで語られた撮影&制作秘話
「その節は、お世話になりました」と挨拶をした木村に、 [ALEXANDROS]の川上洋平(Vo/Gt)も「いやいやいや、光栄でした!」と恐縮。国民的スターと人気ロックバンドという肩書きにも関わらず、実に謙虚なやりとりに頬が緩む。そもそも木村がMVに参加することになったきっかけも、「アルペジオ」を聴いた木村が「これ、やばいね。『JUDGE EYES』に[ALEXANDROS]が、この曲を作ってくれたってことに対する何かアンサーした方が良くないですか?」と、提案したことから始まったのだという。
「まだミュージックビデオ撮っていないのであれば、俺、絡めないかな?」と『JUDGE EYES』の名越稔洋監督に声をかけ、実現したのがこちらのMVだ。
木村は [ALEXANDROS]の演奏を撮影するカメラマンを演じているのだが、実はこのカメラは本物。「眼差しの強さに釘付けになりました」というリスナーのお便りにも、「眼差しの強さどころか、“今撮っていただくやつも本編で使うんで、しっかり撮ってください“って言われて(笑)。メンバーは何回も何回も何回も何回も演奏し、歌い、やってくれてるので、これはもう半端なことはできねーだろ、ってことでガチで撮ってました」と、真剣な面持ちだった理由を明かした。
手を緩めるとすぐにフォーカスが甘くなって、幻想的に撮れるシステムだったことから、彼らにピントを合わせるのに思わず力が入ったという木村。[ALEXANDROS]のメンバーも「初めて触ったんですか?」「すごいですね」「いやー、もうありがとうございます」と興味深そうに聞き入る。一方、今度は木村が「あの曲は、今までで一番作詞をする上で時間がかかったとか聞いたんですけど」と制作秘話に耳を傾ける。「あれはブルックリンで?」とアルバムのタイトル『Sleepless in Brooklyn』にちなんで尋ねると、「これ実は嘘がありまして(笑)。最後の最後『アルペジオ』と『Your Song』はニュージャージーで録ってるんです」と川上がホンネで回答。しかも、4人で1軒家に住みながら制作していたのだが、川上がジャンケンで負けて、一番狭い上に女の子の部屋だったことを明かす。バイオレンスなアクションが特徴的なゲームの世界観とは似ても似つかない環境で作られていたこと、そしてメンバー4人が無邪気にジャンケンで物事を決める[ALEXANDROS]のギャップが可愛らしい。これには木村も「ジャンケンする前にさ、物件を見ようよ(笑)」とツッコミを入れずにはいられなかったようだ。
さらに、海外でもライブ活動を展開している[ALEXANDROS]に、木村が日本と他の国でのお客さんの反応の違いについて聞くと「お酒を飲む量がすごいですね」と磯部寛之(Ba/Cho)。お酒を楽しみながらライブに参加するお客さんが多いという意味だったのだが、木村はメンバーがお酒をたくさん飲むという話なのかと思い、思わず吹き出すなど、終始和やかな雰囲気で盛り上がった。
来週以降は、さらに木村と[ALEXANDROS]の打ち解けた会話が展開される予感がする。2019年も木村が多くのゲストと、穏やかな波に漂うように、心地よいラジオトークが繰り広げられることを楽しみにしている。
(文=佐藤結衣)