木村拓哉、23年半に渡り旅を続けてきた思い出の船 レギュラーラジオ番組『ワッツ』終了に寄せて

「この『ワッツ』の船は、7月27日の放送を持って降ります」

 7月20日、『木村拓哉のWhat’s UP SMAP!』(TOKYO FM)が、最終回を迎えると発表された。『ワッツ』の愛称で親しまれた、この番組が始まったのは1995年1月。1997年に休止していた約半年間も含め、およそ23年半もの長期に渡って“拓哉キャプテン”とファンが旅を続けてきた思い出の船。その突然の下船に、淋しさを覚えるファンも少なくないはずだ。

 『ワッツ』は、金曜の夜23時からという時間帯もあって、木村の飾らないトークが魅力的だった。まるでクラスの男子のようなノリで話す明るい下ネタから、一人の大人の男性として語られるプライベートな話、そしてエンターテイナーとしての揺るがないプライド……ギリギリなトークにハラハラしたり、思わずクスッと笑ったり、やっぱりこの人はスターなのだと感心したり。『ワッツ』で会う“拓哉キャプテン”は、テレビで見る“木村拓哉”よりも、ずっと身近で人間的魅力を感じることができたように思う。

 また『ワッツ』は、“SMAP”の名前を残す、最後の番組でもあった。一時期は、SMAPの名前を出すのもためらわれる空気が漂った中、この番組名とSMAPの楽曲たちを毎週流し続けることで、言葉にできないメッセージをファンに送り続けていたように見える。この日も、「いつだってありのままのスタイルでみなさん、どうぞいてください。SMAPで『はじまりのうた』」と曲を紹介していた。奇しくも、「はじまりのうた」は稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾が“新しい地図”をスタートさせた2017年9月22日にも流していた曲。今回、『ワッツ』を降りるのは決して淋しいことではなく、きっと新しい何か楽しいことへつながる“はじまり”。そんな希望に満ちた曲に聞こえる。

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