ラストアイドルファミリーは52名全員で“頂点”へ 大迫力パフォーマンス見せた1周年記念コンサート

ラストアイドル、1周年記念ライブレポ

 本編の最後には、52名全員で『ラストアイドル』の原点であるデビュー曲「バンドワゴン」を歌った。52名全員のパフォーマンスは大迫力。この1年のさまざまな苦難を努力と団結力で乗り越え、決して夢を諦めることなく歩んできた。その想いが歌詞とも重なり、目が潤んでいるように見えるメンバーもいた。曲を終え、阿部菜々実は「52人全員でアイドルの頂点を目指します」と一言。アイドルシーンに向けた宣戦布告とも取れるこの言葉に、彼女たちの決意と本気さがにじみ溢れていた。

 そもそも『ラストアイドル』は、秋元康がプロデュースする究極のアイドルグループのメンバーの座を賭けてバトルする形でスタート。挑戦者が暫定メンバー1人を指名してバトルを行うことや、審査員の1人が独断で勝敗を判定するやり方など、オーディション方法については、アイドルファンの間ではことあるごとに物議となっていた。実力を疑問視する声も決してなくはなく、その意味でこの『ラストアイドル1周年記念コンサート』は、ラストアイドルファミリーにとって真価が問われる日でもあった。

 彼女たちはこの日を迎えるまでに、入場無料の早朝イベント『朝練』や、夜ライブ『ヨルライ』を定期的に開催し、より歌とパフォーマンスに磨きをかけてきた。そうして披露された全32曲、約3時間に及んだパフォーマンスは、ラストアイドルファミリーの実力を存分に見せつけるものとなった。ステージを終え「なんか、一皮むけちゃった」と笑いを取ったLaLuceの安田愛里、「もっともっと成長していきます」と自信を覗かせたラストアイドル2期生の水野舞菜。2019年のラストアイドルは、より頼もしくたくましく、アイドルシーンを面白くかき回してくれそうだ。

(写真=Yoshifumi Shimizu)

■榑林史章
「THE BEST☆HIT」の編集を経て音楽ライターに。オールジャンルに対応し、これまでにインタビューした本数は、延べ4,000本以上。日本工学院専門学校ミュージックカレッジで講師も務めている。

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