CNBLUE、FTISLAND、DAY6……バンド形態で魅せるK-POP

 K-POPというジャンルは「ダンスグループばかり」だと思われがちだが、実はそういうわけでもない。たしかに、テレビ番組などでの露出が多いのはダンスグループだが、中にはバンドも存在している。彼らは日本でも活躍し人気もあり、それなりの地位を確立しているのも事実だ。

 今回は、現在活躍している代表的なK-POPバンド、CNBLUE、FTISLAND、DAY6を取り上げ、それぞれの個性について考察してみたいと思う。

デビュー前に日本で武者修行をしたCNBLUE

CNBLUE - LOVE M/V

 K-POPのバンドと聞いて多くの人が思い浮かべるのがCNBLUE(シーエヌブルー)ではないだろうか。実は、彼らが最初にバンド活動を始めたのは日本だった。2009年6月に「音楽武者修行をしたい」ということで、バンド文化が盛んな日本に来日し、東京で暮らしながら路上やライブハウスで100回以上のライブ活動を行ったという。

CNBLUE『Bluetory』

 2009年8月に日本のインディーズレーベルからミニアルバム『Now or Never』を発売。日本では約1年の間に2枚のミニアルバムを発売し、韓国に戻り2010年1月14日ミニアルバム『Bluetory』でメジャーデビューした。つまり、CNBLUEは日本先行型のバンドだったのだ。その後、韓国と日本を行ったり来たりしながらライブツアーや音楽活動を活発に行い、バンドとしては日韓で確固たる地位を築いている。

 CNBLUEのメインボーカルはヨンファだが、ギターのジョンヒョンもボーカルを取るツインボーカルというスタイルだ。ハスキーで甘い声を持つヨンファと、男っぽく力強い声のジョンヒョンの2人のハーモニーはCNBLUEの色になっている。筆者はBon Joviのジョン・ボンジョヴィとギターのリッチー・サンボラにおけるツインボーカルスタイルを少し思い出した。

CNBLUE-Don’t Say Good Bye(OFFICIAL MUSIC VIDEO)

 現在、メンバー全員が入隊しバンド活動は休止となっているが、入隊前に録音した音源やソロ作品などを発売し、ファンの寂しい気持ちを埋めている。メンバー全員で音楽を作り出すことがバンドの醍醐味であるなら、全員がほぼ同じタイミングに入隊することを選んだ彼らは、非常にバンドらしい選択をしたのではないだろうか。

イ・ホンギが中心のロックバンド FTISLAND

FTISLAND - 행복합니다 M/V

 CNBLUEよりも2年早くバンド活動を始めていたのが、同じ事務所・FNCエンターテインメントに所属するFTISLAND(エフティーアイランド)だ。彼らは2007年6月7日にアルバム『Cheerful Sensibility』で韓国デビューした、すでに活動期間は11年というベテラン級のグループなのだ。デビューしてすぐから韓国地上波KBSのドラマの主題歌を担当したりと、良いスタートを切っている。

 2008年には日本へ短期留学、そして日本でインディーズデビュー。CNBLUEとは順番は反対だったが、先輩であるFTISLANDが日本のバンドマーケットに先に入って実体験をしたからこそ、後輩であるCNBLUEは韓国でデビューする前に日本で武者修行をすることを選んだのかもしれない。

 2010年には日本でメジャーデビューが決定、そして『SUMMER SONIC 2010』では大阪・PARK STAGEでパフォーマンスを行った。2011年5月18日に発売したメジャー1stアルバム 『FIVE TREASURE ISLAND』 では、オリコンウィークリーアルバムランキングで初登場1位を獲得し、その年には武道館公演も成功させている。

FTISLAND - Pretty Girl【OFFICIAL MUSIC VIDEO -Full ver.-】

 FTISLANDといえば、メインボーカルのイ・ホンギの存在は欠かせない。CNBLUEよりもロックテイストが強い彼らだが、そのスタイルを引っ張っているのはホンギと言っても過言ではないだろう。ホンギのパワフルな歌と声、そしてロッカーとしてのスタイルこそが、FTISLANDの顔なのだ。気持ちよく伸びる声は、年齢を重ねてさらに磨きがかかっている。

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