ロザリーナが語る、『からくりサーカス』ED曲に込めたメッセージ「完全に“しろがね”の歌になった」

ロザリーナ『からくりサーカス』ED曲秘話

「聴いてくれた人が“自分の歌”にしてほしい」

ーーカップリング曲についても聞かせてください。まずは「タナトス」。この曲のムードは「マリオネット」と重なっている印象もありますね。

ロザリーナ:『からくりサーカス』の原作を読んでいるとき、いちばんの悪役にこの曲がピッタリだなと思ったんですよ。2年くらい前に作った曲なんですけど、『マリオネット』のカップリングに凄く合うなと思って、収録することにしました。そんな曲を作っていた自分、すごい! という感じですね(笑)。

ーー曲を書いたときは、どんなテーマがあったんですか?

ロザリーナ:学生時代の授業のことを思い出して書きました。“タナトス”という言葉を授業で聞いて、それをずっと覚えてたんですよ。ギリシャ神話に出て来る“エロス”(性の欲望)と“タナトス”(死への衝動)なんですけど、それをポジティブとネガティブというふうに捉えて。私はかなりネガティブなタイプだったから、友達から「タナトスじゃん」って言われて(笑)。

 2年くらい前、まとめて曲を作ってるときにそのことを思い出して、「“タナトス”ってキャッチーな言葉だし、これをタイトルにして曲を書いてみよう」と。ネガティブとポジティブ、光と闇みたいなものって、どちらか一つでは成り立たないじゃないですか。この曲は基本的に“タナトス目線”で書いてるんですけど、どんなに闇の力で人間を征服しようとしても、絶対に光は消えないんじゃないかなって。それが最後の〈僕1人じゃ回せない〉その意味は世界が僕をも消せない〉というフレーズにつながっているんです。

ーーなるほど。ネガティブなところはいまも残ってるんですか?

ロザリーナ:いまも根本は同じかな。心配性なんですよ。「もしこんなことになったらどうしよう?」とか「ライブ失敗するかも」みたいなことをずっと考えてしまって、寝られなくなったり。とんだネガティブだと思います(笑)。

ーー「私、ネガティブです」と明るく言えるタイプですね(笑)。アーティストとしては武器になるんじゃないですか? 「タナトス」もネガティブなところから生まれているわけだし。

ロザリーナ:そうですね。ただ、「考えたり、悩んだりしなくなったらどうしよう?」っていう心配もあるんです(笑)。よく「考えすぎだよ」って言われるんだけど、「いや、考えなきゃダメだよ」という自分もいるっていう。

ーー3曲目の「Stereo」は愛らしい雰囲気のラブソング。こういう曲、いままではあまりなかったのでは?

ロザリーナ:そうですね(笑)。ラブソングって、失恋とか、恋が始まった頃を描いた曲が多い気がして。私のラブソングも悲しいものが多かったから、長く付き合っているカップルの幸せな歌を作ってみかったんです。ステレオにはLとRがあって、どちらか欠けたら居心地がいい音は出せない。それを恋人同士の関係に重ねて表現しています。サウンドメイクもこだわっていて、左右の両方で聴かないと和音が成り立たなかったり、左右で音が交互になっているところもあるんですよ。けっこう無理な要望を出したので、完成したときはうれしかったですね。

ーーこういうラブソングは想像を駆使して書いてるんですか?

ロザリーナ:ラブソングに限らず、基本的には実際に経験したことがもとになってますね。友達にインタビューして「恋人が出来たときって、どんなときにドキドキする?」みたいな話を聞かせてもらうこともあるんですよ。そのなかから共感できる部分をピックアップして歌にするというか。「誰でも一度は経験したことあるだろうな」ということを歌いたいんですよね、やっぱり。

ーーロザリーナさんの音楽的なルーツについても教えてください。最初はやっぱりJ-POPですか?

ロザリーナ:そうですね。自分で探って好きなアーティストを見つけるというよりも、テレビから聴こえてくる流行の音楽を聴くのが好きでした。ギターを弾くようになったきっかけは、ゆずさん。カラオケに行くお金がなかったので、自分でギターを弾いて歌ってたっていう(笑)。あとはスピッツさん、YUIさんとか。コードを簡単にした弾き語りの本とかを買って、ずっと弾き語りしてましたね。aikoさんも大好きなんですが、ちょっとコードが難しいんですよ(笑)。

ーーテンションコードが多いですからね(笑)。

ロザリーナ:中高生の頃は「洋楽を聴くのがカッコいい」と思いはじめて、Oasisの曲をギターで弾き語りしたり。ただ、練習が嫌いなので(笑)、やっぱり難しい曲は弾けなくて。その後は友達と一緒に盛り上がれる曲、車で聴きたい曲に移った感じですね。Maroon 5とか、Owl Cityとか。特にOwl Cityは「私の好きなものが詰まってる!」と思ったし、大好きですね。

ーージャンルは幅広いですね。

ロザリーナ:そうですね。ギターと歌でライブを始めたのも、「どうしても弾き語りで」ということではなくて。本当はバンドが組みたかったんだけどメンバーが見つからなくて、「誰も演奏してくれないから、一人でやろう」っていう(笑)。アレンジやトラックメイクもできないですからね。

ーーでは、音楽活動のなかで譲れない部分は?

ロザリーナ:一番は曲を作ることですね。もちろん自分で歌うのも楽しいんですけど、私が作った歌を誰かに歌ってもらわれるのもすごく嬉しくて。“大きいステージでイヤモニを外して、お客さんの合唱を聴く”みたいな場面ってあるじゃないですか。あれをやりたいんですよね。miwaさんの横浜アリーナの弾き語りライブを観させてもらったんですが、miwaさんのギターに合わせてお客さんが歌うシーンがあって。鳥肌が立ったし、「これ、やりたいやつ!」って改めて思いました。「ロザリーナの曲は難しくて歌いづらいよ」と言われることもあるので、今後はみんなに歌ってもらえるような曲も作っていきたいです。「Stereo」のサビとかは歌いやすいと思うんですけど……。何て言うか、聴いてくれた人が“自分の歌”にしてほしいんですよ。

ーーいまも曲は作ってるんですか?

ロザリーナ:常に作ってはいるんですけど、ずっと反抗期みたいな感じで、「新しい曲、作ってね」と言われると作りたくなくなるんで、最近ちょっとサボり気味かも(笑)。サプライズが好きなので、何も言われてないのに作るほうが好き(笑)。ずっとギターを弾きながら作ってたんですけど、最近は鍵盤を使ったり、トラックを先に作ることもあって。曲作りの幅は広がってるので、がんばって作りたいと思います。

(取材・文=森朋之/写真=三橋優美子)

■リリース情報
2ndシングル『マリオネット』
11月28日(水)発売 
通常盤/初回限定仕様付き
価格:¥1,204+税
ご予約はこちら
CD only / 初回仕様として、プレイパス封入

期間生産限定盤(アニメ盤)/初回限定仕様付き価格:¥1,667+税
予約はこちら
アニメ書き下ろし絵柄デジパック仕様、DVD付き / 初回仕様として、プレイパス封入

Major Debut Single『タラレバ流星群』
CDの購入・DL/視聴はこちら

Digital Single「にじいろ」
「au CLIMBING CHALLENGE」 CMソング
DLや各種ストリーミングサービスでの視聴はこちら
『にじいろ』リリックビデオはこちら

■放送情報
テレビアニメ『からくりサーカス』
2018年10月11日より
TOKYO MXにて毎週木曜22:30から放送予定。
BS11にて毎週木曜24:00から放送予定。
北海道テレビにて毎週月曜25:55から放送予定。

<配信サービス>
Amazon Prime Video にて日本・海外独占配信。
第1話:日本では10月10日(水)24:00 頃より先行配信。
公式サイト 
公式Twitter 

■配信番組
LINE LIVE生配信番組『モクリーナ』
ロザリーナ LINE LIVEチャンネル
毎週木曜日夜23:00~配信中

■ライブ情報
『ロザリーナ 1st ONEMAN LIVE』
【東京公演】
日程:2019年4月12日(金)
会場:SPACE ODD
時間:OPEN 18:30 / START 19:00
チケット:前売 3,000円 / 当日 3,500円 (税込・ドリンク代別)
オールスタンディング・入場整理No付
※小学生以上の方から、おひとり様ご入場につき1枚のチケットが必要となります。

最速抽選先行チケット販売:11月22日(木)23:00~11月30日(金)23:59
https://l-tike.com/st1/lozareena-hp
問い合わせ:SPACE ODD TEL:03-6452-5671(平日11:00-19:00)

【大阪公演】
日程:2019年4月19日(金)
会場:OSAKA MUSE (大阪)
時間:OPEN 18:30 / START 19:00
チケット:前売 3,000円 / 当日 3,500円 (税込・ドリンク代別
オールスタンディング・入場整理No付
※小学生以上の方から、おひとり様ご入場につき1枚のチケットが必要となります。
最速抽選先行チケット販売:11月22日(木)23:00~11月30日(金)23:59
https://l-tike.com/st1/lozareena
問い合わせ:キョードーインフォメーション TEL:0570-200-888(10:00~18:00)

■ロザリーナ関連リンク
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