GENERATIONS、THE RAMPAGE、FANTASTICS……Jr.EXILEたちの躍進
そしてデビュー目前にメンバーの中尾翔太が急逝するという不幸を乗り越え、12月5日に1stシングル『OVERDRIVE』をリリースするのがFANTASTICS 。GENERATIONS同様に世界、佐藤大樹とEXILEと兼任するメンバー2名を擁しており、先輩たちのDNAを濃く受け継ぐ集団でもある。NYで開催されているダンスバトル『STEP YA GAME UP 2012』のヒップホップ部門で優勝というキャリアを持つ世界、役者としても“ハイロー”シリーズのチハル役などで活躍中の佐藤がWリーダーを務める彼らは、シンクロ感が高くスタイリッシュなダンスパフォーマンスが身上。ブラックフィーリングの強いボーカリストが多いEXILE TRIBEには珍しく、ストレート&クリアな歌声の八木勇征、弱冠19歳ながら深みのある歌い回しで魅了する中島颯太と、ボーカリストも個性的で目を引く存在だ。
そしてJr.EXILEのさらなる秘密兵器といえるのが、2018年に始動したばかりのBALLISTIK BOYZ。EXILE TRIBEには今までいなかった、7人全員がマイクを持つグループだ。FANTASTICSのボーカル2名を輩出した『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION5 ~夢を持った若者達へ~』のボーカル部門ファイナリストである日髙竜太、加納喜将、同じくラップ部門ファイナリストの海沼流星、松井利樹、そしてやはりオーディション『GLOBAL JAPAN CHALLENGE』を経て、『PROJECT TARO』の一員としてニューヨークで3年間の修行を積んだ深堀未来、奥田力也、砂田将宏の7人で構成される彼らは、オーディションの時期から応援していたファンも多く、各自の個性がぶつかり合う白熱のパフォーマンスも注目ポイント。平均年齢18歳とフレッシュな面々でもあり、伸びしろの大きさにも期待が持てる。
EXILE HIROを筆頭とするLDHが時間をかけて育成してきたメンバーを中心に、近年頭角を現してきた新世代のJr.EXILEたち。先輩グループを凌駕するレベルのストイックさとパフォーマンスレベルの高さを誇り、ワールドワイドな展開を睨んでの活動スタンスも特徴的だ。EXILE TRIBEのピラミッドの頂点といえるEXILEの背中を見つめつつ、国内外のエンタテインメントシーンに鋭く斬り込める才能を開花させつつあるJr.EXILE世代は今後、さらなる飛躍を遂げるに違いない。
■古知屋ジュン
沖縄県出身。歌って踊るアーティストをリスペクトするライター/編集者。『ヘドバン』編集を経て、『月刊ローチケHMV』『エキサイトBit』などで音楽/舞台/アートなど幅広い分野について執筆中。