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back number、『大恋愛』主題歌はドラマのサイドストーリーのよう? 楽曲の歌詞から読み解く

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 また楽曲としては、壮大なストリングスで始まるイントロからアコースティックで静かな歌い出しのAメロ、徐々に盛り上がりを増してサビへと流れていく構成は言ってみれば王道。しかしだからこそ、back numberの得意とする美メロがより輪郭をともなって立ち現れてくる。清水の語りかけるような情感のこもった歌声も、真司の思いとシンクロし、ドラマのエンディングで流れるたびにぐっと胸に迫る。

 「オールドファッション」とは時代遅れ、流行遅れの意味。一方で某ドーナツショップのロングセラー商品の名前であり、実際に楽曲中にも「ドーナツ」のワードが登場する。たとえ古臭く見えても、長く愛される普遍のものとして、名付けたタイトルであるように思う。楽曲の制作にあたり、清水は「このドラマの中で新しい登場人物と出会ったはずなのに、なんだかもう一度自分と出会ったような、不思議な気持ちになりました。大人になった、という自覚を持った今描く日常や記憶の歌だからこそ、淡くてもちゃんと光ってて、少しでもいいから甘くあって欲しいな、と思っています」(引用:back number、ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』主題歌「オールドファッション」書き下ろし)とコメント。物語に寄り添う中で、清水自身も真司にシンパシーを感じる部分もあったのかもしれないと想像する。実直にラブソングを歌い続けること、それもまた“オールドファッション”であるだろう。しかしだからこそ『大恋愛』という直球のタイトルを戴くドラマの主題歌にはふさわしい。本作はこの時代にあえて“純愛”を描き切ろうとする制作陣たちの覚悟の表れでもあるのではないだろうか。

■渡部あきこ
編集者/フリーライター。映画、アニメ、漫画、ゲーム、音楽などカルチャー全般から旅、日本酒、伝統文化まで幅広く執筆。福島県在住。

      

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