ONE N' ONLY、東名阪Zeppツアー完走 7人だからこそ見せられた新たなグループ像
ONE N' ONLYが、東名阪Zeppツアー『ONE N' ONLY ~EBiSSH×SBC~ Zepp Tour 2018』を完走した。ONE N' ONLYとは、EBiDAN(恵比寿学園男子部)から生まれたEBiSSH、さとり少年団(SBC)による合同プロジェクト。2017年9月20日にはEBiSSHが、同年11月15日にはさとり少年団が、それぞれデビューシングルをリリースし、着実にその実力を伸ばしてきた。
そして、今年4月に2グループのツーマンライブでONE N' ONLYを初披露。第1弾楽曲「I'M SWAG」は、これまでの彼らとは全く違う顔だ、と大きな話題に。EBiSSHとしての4人、さとり少年団としての3人、そしてONE N' ONLYとしての7人。1ステージで3グループの魅力に触れることができた、Zepp Tokyo公演を振り返る。
今の7人だから描ける“ONE N' ONLY”
全席指定の1200席は、もちろん満席。今か今かとペンライトを揺らしながら、ファンたちが待ち構えていると、会場のライトが落ちる。ステージに浮かび上がった7人のシルエットと共に聞こえてくるのは、11月21日にリリースされるONE N' ONLYのデビュー曲「I’M SWAG」のイントロ。YouTubeでMVが公開されるやいなや100万回再生を突破した話題の1曲。コメント欄にはアジアを中心に国外からの書き込みも目立った注目作だ。
黒のスーツに赤いスニーカー。スタイリッシュな衣装に身を包んだ7人の表情は、どこか挑戦的な眼差しだった。TETTAの吐息混じりの色気たっぷりな〈Look〉の掛け声に、会場からは黄色い声援が飛ぶ。よく通るシャープなREIの歌声が会場を貫くと、シルクのようになめらかなTETTAのラップが畳み掛ける。そして、深い奥行きを感じさせるEIKUの深いハスキーボイス。3ボーカルならではの掛け合いが「I’M SWAG」の聞きどころだ。
さらに、ライブだからこそ味わえるのが、彼らのダンスパフォーマンスのみずみずしさ。NAOYA、KOHKI、HAYATO、KENSHINのキレのあるダンスは、これまでそれぞれのグループで積み上げてきた確かなスキルを感じさせる。客席に向かってV字に、W字に、そしてボーカルを囲んで円形に……7人という人数を活かした複雑なフォーメーションがよく映える。続けて、ノンストップで披露された「What About This?」も、ズンズンと体に響く重低音が心地よいダンサーチューン。彼らがいつも見せてくれる弾ける笑顔とは異なるクールな佇まい。それこそが、ONE N' ONLYとしてファンに見せたい新たな一面だ。
ドS男子から王子様までギャップで魅せる、EBiSSH
「盛り上がっていきましょー!」REIの言葉に、大歓声で答える観客。3曲目以降は、EBiSSHとさとり少年団が、交互にパフォーマンスを披露していく。入れ替わるたびに、「ありがとー」と言いながら、ハイタッチやハグをする一幕も。2グループでステージを作り上げている絆を感じる瞬間だ。
EBiSSHの醍醐味は、そのギャップにある。ハードなサウンドではワイルドさを感じさせ、ラブソングでは王子様のようなスイートな雰囲気を醸し出す。楽曲に応じて、異なる魅力を次々と見せてくれるのだ。ONE N' ONLYの黒い衣装に、赤ジャケットを羽織り、一気にEBiSSHの空間に切り替えるさまもさすがだ。
「Just Like Me」のリズムに乗せて、「ジャンプ! ジャンプ!」、「飛べ、飛べー!」と煽っていく。ちょっぴり強引にリードしてくれる男らしさ。そして、メンバー同士で目が合うとお互いに指を差してニヤリとする、ヤンチャな男子の顔もチラ見えする。
男らしさを見せつけたかと思えば、今度は「恋はタイミング」で〈I want you BAEBAE〉と甘い囁きを披露して、ファン=BAEBAEたちをうっとりとさせる。
さらに、MCではメンバー間のワチャワチャまで楽しめるという、一粒で何度も美味しいのがEBiSSHの魅力。続く「KIMI GA SUKI」ではNAOYAとKOHKIが手をつないで作った大きなハートから、4人が顔を出すパフォーマンスに、会場からは大きな歓声が上がった。
また、4人の魅力を紹介する「Let’s EBiSSH!」では、客席から登場し、ハイタッチでステージに向かうサプライズも。BAEBAEたちとコールアンドレスポンスを楽しむ。まさに、カッコいいとカワイイが乱高下。過去最大規模の会場にも関わらず、のびのびと暴れまくる彼らに頼もしさを感じた。
フレッシュな今を堪能、さとり少年団
さとり少年団は、10代の爽やかなパフォーマンスが眩しい。「I wanna cry」では、スポーツテイストの衣装で登場すると「一緒にいくよ!」と、観客と一緒に手を振って盛り上げる。「2階の方もー!」と、隅々までファンに呼びかけていく。
ベビーフェイスなEIKUからは想像もつかないほど、ロックなボーカルにドキッとさせられる。また、華麗なジャンプターンなどアクロバットな動きも軽々とこなすHAYATOの身体能力の高さ、そして長い手足でダイナミックなダンスを披露するKENSHINと、それぞれの強みを存分に活かして見せていくパフォーマンス。
そんな高いポテンシャルを持つさとり少年団だが、MCとなるとあどけなさを感じさせるのも、彼らを放っておけない大きな理由だ。おもむろにタオルを取るHAYATOに、EIKUが「それEBiSSHのタオル。REIくんのだったらやばいよ(笑)」とツッコむも、「まあ、いいや!」と汗を拭き上げてしまう屈託のないやりとりも、彼らの愛され力があればこそ。
そして後半には、タオルを回して盛り上がる「夏へダイビング(仮)」で大はしゃぎ。「回せー!」とファンの顔を確かめるように走り回ったと思ったら、アゴに両手を添えてキュートなポーズも! 10代ラストの輝きを凝縮した“今”ならではのステージが、キラキラと輝く。