EBiSSH&さとり少年団、2マンライブで広げたさらなる可能性 合同ユニット“ONE N’ ONLY”披露
GWの最終日となる5月6日に、東京・下北沢GARDENでEBiSSHとさとり少年団による2マンライブ『OAO 〜one and only〜 EBiSSH vs SBC』が開催。EBiDANの未来を担う、勢いのある2組の共演とあって会場はソールドアウト。それぞれの個性が光るステージでしのぎを削ったほか、アンコールには両者による合同ユニット“ONE N’ ONLY”をお披露目され、さらなる可能性を感じさせるライブでファンを熱狂させた。
まずは、さとり少年団がパフォーマンスを披露した。3人が登場すると大歓声に沸いた会場。5月9日にリリースした最新シングル『WE/GO』に収録の新曲を中心に、ジャスティン・ビーバーのカバー曲も含めて全10曲を披露した。
まずはR&B/ヒップホップとロックがミックスされた1stシングル「ヘルプユー」で、会場をひとつに。アッパーのビートに乗せて、キレのあるラップも繰り広げ、アグレッシブなパフォーマンスで魅せる。続けて「この曲を聴けば僕たちのことをもっと好きになってもらえると思います。BAEBAE(EBiSSHのファン)のみなさんもIROTAS(さとり少年団のファン)になったつもりで、声を出して“SBC”と叫んでください」と、メンバー紹介ナンバー「WE ARE SBC 2018」を歌う。先ほどのクールな印象から一転、少年っぽさのある可愛らしい表情に、ファンは嬉しそうにメンバーの名前を叫んでいた。また疾走感のあるロックチューン「パラダイムシフト」では、激しいダンスでも魅せた。ボーカルの永玖は両手でマイクを握りしめ、パワフルな歌声でファンを圧倒した。
「温かい会場で嬉しい」「アツアツだね」と場内の様子に嬉しそうな表情を覗かせたメンバー。MCでは、「2015年に結成して川崎でのストリートライブを経て昨年CDデビューした」とバイオグラフィーを紹介したほか、EBiSSHのメンバーの印象も話した。
「ダンサーの謙信は、EBiSSHのKOHKIくんに似てると言われている」と話題が出れば、すかさずKOHKIのモノマネを披露。同じくダンサーの颯斗は、「今日はTETTA美容室で切ってもらったんです」と、TETTAに髪を切ってもらったエピソードを語る。かと思えば、「永玖は、楽屋でのREIくんに対する態度が失礼すぎる」という暴露まで飛び出した。さらにNAOYAについては、「最初は怖いと思ってたけど、やさしいよね」と話すなど、EBiSSHとの仲の良さを感じさせるトークで、これにはファンもほっこり。「いずれは、もっと大きな会場で2マンをやりたいねって話しているんです!」と話し、ただ仲が良いだけではなく切磋琢磨しているライバルであることも感じさせた。
そして最新シングル「WE/GO」を披露する際には、「僕らの決意表明のような曲です」と紹介。<見せてやる さあツイテこいよ>という力強いフレーズを、アッパーのロックサウンドに乗せてファンに向けてぶつけるように歌い放った。
続いて、クールなヒップホップナンバーの「Just Like Me」でスタートしたEBiSSHのステージは、メンバーが現れると赤いペンライトの光が次々と灯り会場が真っ赤に染まった。
2曲目には、最新曲の「CHANCE」を披露して盛り上げる。ファンキーなギターのカッティングとグルーヴィーなビートが絡む、実にダンサブルなナンバーで、REIの甘いボーカルとTETTAのファルセットボーカルの絡みが絶妙。ファンも一緒に<CHANCE!>と叫んで一体になった。クールでダウナーなラップを聴かせたNAOYAは、ジャケットをはだけるパフォーマンスでも魅せ、最後にはKOHKIが指を高く掲げるポーズで決め、会場には大歓声が広がった。また後半の「KIMI GA SUKI」では、レゲエ調のビートに乗せて、<SAY EBiSSH!><SAY さとり!>とコール&レスポンスで盛り上がり、ファンは手を揺らす振り付けを一緒に踊って楽しんだ。
MCでは、「さとりとはダンスレッスンを受けていた時期から一緒で、こうして2マンができてすごくうれしい」とTETTA。「俺は、謙信とよくご飯に行くんだよね」とNAOYA。REIは「俺は、颯斗とは好きなダンサーさんが同じで、s**t kingzさんの話で気が合って。それ以来、一緒にダンスをするのが楽しい」。KOHKIは、「俺は、謙信とはもみあげを切り合う仲です(笑)」など、さとりとのエピソードを披露。デビューも決まっていない時期から苦楽を共にしたEBiSSHとさとりだけに、今一緒に2マンライブをやっているということが本当に嬉しいといった感じが、トークのはしばしから伝わった。
後半には、EBiSSHのライブでは定番となった「エビパレ」を披露。ファンキーなディスコチューンに、メンバーのダンスもさらにキレを増す。振り付けのレクチャーもあって、ファンも一体となってジャンプして声をあげながら、その場の一体感を楽しんだ。そして最後には爽やかさと切なさが同居した「今日は家に帰らないで」を歌い、「今日は最高の2マンでした。BAEBAEもIROTASも本当にありがとう。さとりとは、また2マンをやりたいです。GWの最終日に、僕らにとって最高の思い出ができました」と、感謝の気持ちを伝えた。
そしてアンコールでは、EBiSSHの4人とさとり少年団の3人による7人組合同ユニット“ONE N’ ONLY”をお披露目。彼らの楽曲「I’M SWAG」は、ゴリゴリのビートに乗せたキレのあるヒップホップダンスが魅力だ。EBiSSHのTETTAとREI、さとりの永玖による、色の違った3ボーカルが圧倒的。ダンスパフォーマンスも、クールで大人っぽさのあるEBiSSHとも、若さと元気さが溢れるさとり少年団とも違った、ワイルドな格好良さでファンを引きつけ、もっと見て観たいと思わせてくれる存在感を発揮した。
終演後ONE N’ ONLYについて「2つのグループにはない色が出せました。最初は不安があったけど、実際にライブでやって、もっとイケそうだと思いました」、「違った空気感が出せて、お客さんにも新しいものを感じてもらえたと思う」と、手応えを掴んだ様子だった2組。初の2マンを盛り上げたMVPは誰だったかを訊ねると、全員一致で「永玖」と答えが。アンコール時のMCで、年下の永玖が歳上のREIに生意気なことを言ってREIを怒らせるという、それぞれのMCにはなかった、お笑いのパターンで会場を盛り上げたことが選出理由のひとつとのこと。
1+1=無限大。2つの色が合わさり、3つめの色が生まれたこの日。EBiSSH、さとり少年団、そしてONE N’ ONLYという新しい形によって、活躍の場がさらに広がりそうだ。
(文=榑林史章)
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