BTS(防弾少年団)、ファン=ARMYはなぜ団結力が強い? アイドルとの“適度な距離感”を考える
こうしたファンからの意見の影響は不明だが、秋元康が作詞を手がけた楽曲「Bird」は制作の都合上、今作には収録されないことになった。これに対し泡沫氏は「事実はどうあれ、結果として事務所が韓国のファンの言うことを聞いたように見えてしまう」と懸念する。
「BTSは“自分たちの意思を曲やクリエイションに反映している”のをウリにしており、特にアメリカなどのファンはそこに惹かれている人も多いのですが、今回は最初から最後までメンバーがどういうつもりでやったのかや、この結果に対する意見も分からない。秋元さんの存在が『PRODUCE 48』を通じて韓国でも知られたというタイミング的な問題もあったと思いますが、今やBTSは一年の半分は海外で活動するような世界的人気を誇るグループで、韓国で活動する機会が減っている。韓国ファンからすると、日本オリジナル曲や日本独自の活動への不満もあったのではないでしょうか」
泡沫氏は最後に、今も昔も“アイドルを守りたい”というアイドルファンの気持ちは変わらないのでは、と語ってくれた。現在はインターネットやSNSの発達で以前よりもアイドルへの意見や思いが届きやすくなったように感じるが、今後アイドルとファンの“適度な距離感”について改めて考えていく必要があるのかもしれない。
(文=村上夏菜)