ISSA、RIDER CHIPS、上木彩矢 w TAKUYA、三浦大知……『平成ライダーシリーズ』主題歌の変遷

 平成仮面ライダーシリーズの総決算として、9月2日に放送開始した『仮面ライダージオウ』(テレビ朝日系)。奥野荘が演じる主人公・常磐ソウゴの突飛な発言が目立つキャラクターとあわせ、Shuta Sueyoshi feat. ISSAによる主題歌「Over “Quartzer”」が話題となっている。かつてAAA DEN-O formの一員として『仮面ライダー電王』の主題歌「Climax Jump」を担当した末吉秀太と、『仮面ライダー555』の主題歌「Justiφ’s」を歌ったISSA(DA PUMP)によるユニットは、まさに平成最後のシリーズを担当するに相応しいタッグと言えるだろう。

 同シリーズの主題歌は、初作『仮面ライダークウガ』から16作目『ドライブ』まで一貫して、作詞家の藤林聖子が制作に参加していたが、近年はアーティストの持ち味を活かしたテイストに仕上がっている。本稿では、そんな主題歌の変遷やサウンドの魅力に迫りたい。

ISSA「Justiφ’s」

ISSA『Justiφ’s』

 2003年放送の『仮面ライダー555』では、ISSA(DA PUMP)が「Justiφ’s」で主題歌を担当。同楽曲では、平成仮面ライダーシリーズにおいて初めて、アニメ・特撮ソングを専門としない邦楽アーティストが歌唱した。この路線変更は、現在の『ジオウ』まで途切れておらず、同シリーズの重要なターニングポイントのひとつといえる。

 また、〈信じること疑うこと/Dilemmaはキリがない〉というサビの歌詞も印象深い。ドラマ本編では、人類の進化形態“オルフェノク”が敵として登場するが、彼らは人間と変わらぬ姿形や思考を持っており、時には信頼していた人間から裏切られるシーンも見られる。藤林の紡ぐ言葉には、そんな仮面ライダーとオルフェノクが抱く、“2つの正義”が反映されているようだ。

RIDER CHIPS Featuring Ricky「ELEMENTS」

RIDER CHIPS『ELEMENTS』

 翌年に放送された『仮面ライダー剣』では、2000年結成の仮面ライダー公式専属バンド・RIDER CHIPSが、ボーカルにRickyを迎えて「ELEMENTS」を演奏。同楽曲は、メンバーの野村義男による太いギターの音色が特徴的だ。また、〈心に剣(つるぎ) かがやく勇気 確かに閉じこめて〉という冒頭の一節は、子供にもやさしい端的な譜割りが施されており、サビに向かってサウンドに厚みが増していく、J-POP特有のドラマ性も含んでいる。

 さらに、「Justiφ’s」へのアンサーソングとしての一面も備えており、〈ジレンマに叫ぶ声は/不可能を壊してく〉や〈未来 悲しみが終わる場所〉といった箇所は、「Justiφ’s」と繋がる部分だ。シリーズを跨いでの視聴者を喜ばせる粋な演出があるのも、藤林が作品を超えて作詞に携わった結実だろう。

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