三浦大知&星野源のシンクロは必然だった? 二人を繋ぐ“3つのキーワード”を考察
ここ数カ月、三浦大知と星野源を取り巻く空気が何やら騒がしい。
4月、朝の連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK総合)の主題歌として星野源「アイデア」のオンエアが開始。また、『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に三浦大知が出演し、それぞれの音楽愛を気ままに開陳。
5月、三浦大知が独演会『球体』の全国ツアーをスタート。7月には同タイトルのアルバムをリリース。Nao'ymtとともに構築したコンセプチュアルな世界が従来のファンの枠を超えて大きな話題に。また、星野源も『オールナイトニッポン』にて『球体』を賞賛。
8月、三浦大知がニューシングル『Be Myself』を発表。『球体』以降とも言うべき浮遊感のあるサウンドを彼のシングル楽曲らしいアッパーな雰囲気に落とし込んだ表題曲「Be Myself」(作詞・作曲・編曲を手掛けたのは『球体』と同じくNao'ymt)、オーセンティックなソウルミュージックやゴスペルに通ずるコーラスワークが印象的な「Perfect Day Off」、複雑なリズムを軽やかに歌いこなす「Breathless」と、今の三浦大知のモードをボリュームたっぷりに表現。
また、星野源がホストの音楽番組『おげんさんといっしょ』(NHK総合)で共演を果たし、「DIVE!」「アイデア」を披露。さらには先日公開された星野源「アイデア」のMVにて振付を担当し(三浦大知が他アーティストの振付を担当するのが今回が初めてとのこと)、それにとどまらずMVにもカメオ出演。
プライベートでも友人関係にあるというこの2人のアーティスト活動におけるリンクは、双方のファンを喜ばせるのみならず、実力派アーティストのコラボレーションによる日本の音楽シーンを底上げする取り組みとして多くの人々から好意的に受け止められている。
かたや沖縄の芸能養成スクールをルーツに持つダンスアクト、かたや大人計画やSAKEROCKといった東京のアンダーグラウンドシーンから名を成してきたマルチプレイヤーということで、歩んできた道のりはだいぶ異なる。そんな彼らが、それぞれのブレイクを経て、メジャーフィールドのど真ん中で交流を深めている。
思えば星野源が「恋ダンス」で時代の寵児となった2016年の年末から遡ること数カ月、三浦大知は「Cry & Fight」のアカペラ・シンクロダンスを『ミュージックステーション』(テレビ朝日)で披露して一躍音楽ファンの話題をかっさらった。
その後、実際にコミュニケーションをとるようになったのは2017年の年末、『ミュージックステーション スーパーライブ2017』のリハーサル時のこと(2018年4月3日『星野源のオールナイトニッポン』より)。「僕(星野源)がスタンバイしていたら隣で僕の『Family Song』を歌っている人がいて(笑)」「それでコンコンってして、「こんにちは」って」というエピソードからもわかるように作品が結びつけた2人だが、三浦大知と星野源には双方がシンパシーを感じるのに十分な要素が複数ある。ここでは3つのキーワードを基点に掘り下げてみたい。