SWANKY DANK、4人体制ラストライブレポ SHUNと歩んだ6年間の軌跡
始まりの終わり。終わりの始まり。その両極端な感情が入り交じったライブは、どうしてもエモーショナルにならざるを得なかった。この日KOJI(Vo/Ba)は「SHUN」という名前を何度口にしたことだろう。何度も口にしなければ、到底振り切ることができない感情があったに違いない。
『アサヌマファイナル〜紅に染まれ〜』と題された今回のSWANKY DANKのワンマンライブ。この日を最後にSHUN(Dr)は脱退することになり、4人体制におけるラストライブとなった。新宿LOFTに大勢の観客が詰めかける中、KOJI、YUICHI(Gt/Vo)、KO-TA(Gt)、SHUNのメンバー4人が揃うと、「Sink Like a Stone」で幕を開けた。「SHUNちゃんに届かせろ!」とKOJIは声を荒げ、フロアのテンションを上げていく。それからヘビーなリフで攻める「WIMP」、SHUNが立ち上がってドラムを叩く場面もあった「Remenber me」と怒濤の攻勢で畳み掛けてくる。
BLINK-182を彷彿させる明快なリフで始まる「number」で拳を振り上げて声を出す観客も増え始め、次の「One Sided」でその熱はさらに高まっていった。KOJI&YUICHI兄弟の掛け合いボーカルで聴かせる「Colors」に入ると、〈君の流した涙は無駄じゃないから〉の日本語詞がいつも以上に胸に突き刺さった。
「SHUNちゃんとは6年間、SWANKY DANKをやってきた。1曲1曲に魂を込めるから、アンコールはやらない」とKOJIは前半戦で宣言。後悔なく、この一瞬一瞬を心に刻んでくれ、と言外に匂わせる。その後は懐かしいナンバー「CHANGING」などを挟み、「SHUNちゃんがサポート時代に(新宿LOFTで)よくやった。何回でもやり直すことができるって曲」と前置きすると、「START AGAIN」に突入。外に開けたポジティブなエネルギーを解き放ち、フロアを明るく照らし付けるメンバー4人の姿は実に眩しかった。