星野源、DÉ DÉ MOUSE、ゆず 北川悠仁……有名アーティスト手がけるNHK教育番組の隠れた名曲

「だいすきの木」(作詞・作曲:北川悠仁)

 『いないいないばあっ!』で今夏不定期に放送中の最新曲。ゆずの北川悠仁が楽曲提供をするのは、2016年の「かんぱーい!」、2017年の「じゃんじゃん!ジャンプ!!」に引き続き、3年連続の3曲目。

 ファンタジックなアレンジでパーティのワクワク感を打ち出した「かんぱーい!」は誕生日やお友だちとのパーティで最高の一体感を創出し、「じゃんじゃん!ジャンプ!!」は不機嫌なキッズも秒で笑顔に変わり、ぴょんぴょん跳ねだすほどのキラーチューンと、過去2年はパーティ向けな楽曲で全国の幼児をアッパーに鼓舞してきたが、今年の「だいすきの木」は、“子どもたちの心の中にある「だいすきの木」がすくすく育って、世界中を笑顔にするようになるように”という想いのこもったやさしい楽曲。たくさんの友だちと手を繋いで、大きな声でシンガロングしたいエヴァーグリーンなナンバーだ。

 子ども番組の曲はとても前向きな曲が多く、そのどれもがシンプルな言葉と、洗練されたトラックで作られている。ちゃんと声に出したくなるように、子どもたちが体を動かしたくなるように、考え、選び、構成された曲ばかりだ。だからこそ原始的な感情にダイレクトに響くので、聴いていると大人も自然に前向きになっていたりする。キッズソングは、親と子の最初の音楽の架け橋だ。共に歌い、共に笑い、共に踊る。当たり前のようで、この共有感の重要度はもっと注目されるべきものではないだろうか。今回紹介したアーティスト提供楽曲をきっかけに、この意味に触れていただければと思う。

(文=石川雅文)

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