SEVENTEEN、新曲「Oh My!」にも見えた“らしさ” 『BREAK OUT』でのメンバー発言から考察
自分たちの世界を自ら作るからこその“強み”
K-POPアイドルの日本進出においてよく言われるのが、日本に向けた“ローカライズ”による韓国楽曲とのギャップだ。それは、歌詞だけでなく音楽面やビジュアル面についてもよく言われており、「日本のオリジナル曲になるとJ-POP寄りで爽やかになりすぎる」など、ファンの間ではよく聞く話だ。それはK-POPファンにとっては、時に残念に感じる部分でもある。なぜなら、彼らが求めているのは“J-POP”ではなく“K-POP”という音楽だからだ。
SEVENTEENの日本デビュー曲である「CALL CALL CALL!」は日本オリジナル楽曲だが、韓国の曲同様に彼ら自身がセルフプロデュースをした。そのためか、編曲などに多少のローカライズは感じるものの、この“日韓の音楽ギャップ”は大幅に少なく済んだように思える。それは彼らの中に“SEVENTEENという形”がしっかり出来上がっているからではないだろうか。
今回の韓国のアルバム『YOU MAKE MY DAY』も日本楽曲の「CALL CALL CALL!」もそうだが、彼らの作品はデビュー当時から一貫した軸のようなものがある。彼らの良さは、サウンドや歌詞、パフォーマンスを含めて、ポジティブであるということだと思うが、それはどの作品を通しても感じることができる。
セルフプロデュースを始めたきっかけをウジは「デビュー前に他の作曲家から曲をもらった時、僕たちに似合っていない服を着させられているように感じた」と語っており、これが彼らをセルフプロデュースへ導き、SEVENTEENらしさを生んだとも言えるだろう。
また、ウジは「(歌詞作りには)まずは全員で会議をしてキーワードを探す」とも語っていた。冒険的でありながらも、どの作品もどこを切っても“SEVENTEENらしい”作品に仕上がってるのは、彼ら自身がSEVENTEENというグループがどうあるべきなのかを考え把握した上で、13人のメンバー全員で作り上げているからなのかもしれない。
番組の中で「日本語のオリジナル曲があるので、新たな展開を考えている」(ウジ)と意気込みを伝えてくれたSEVENTEEN。彼らは独自の世界を、次の日本ツアーでどのように開花させてくれるのだろうか。
■西門香央里
東京在住のフォトライター。K-POP、韓国トレンド、旅行、グルメ、カルチャーなどを中心にWebメディアなどで活動中。年3~4回の渡韓でエネルギーを蓄えている。いつまでも年齢不詳でありたい通年おかっぱの人。座右の銘は「努力は裏切らない」。
寄稿媒体:いまトピ、エキサイト、TABIZINE、SHELBEE…等
Twitter