Dirty Projectors、Amen Dunes……村尾泰郎が選ぶ、メロウな歌心を持ったオルタナ作品5選

 艶やかな歌声を、しっとり聴かせる音楽も良いけれど、そこに実験的なサウンドが加わることでユニークな世界が生まれる。今回はそんなメロウな歌心を持ったオルタナティブな作品を紹介。

Dirty Projectors『Lamp Lit Prose』

 まずはNYインディーシーンの重要バンド、Dirty Projectors。恋人との別れ、そして、バンドの解体という節目を乗り越えたバンドの中心人物、デイヴ・ロングストレスが、新メンバーと新作『Lamp Lit Prose』を完成させた。ロビン・ペックノールド(Fleet Foxes)、ロスタム(元Vampire Weekend)、シド(The Internet)など多彩なゲストが参加した本作は、パーソナルな雰囲気を漂わせていた前作『Dirty Projectors』から一転。ジャズ、R&B、アフリカ音楽など様々な音楽性を消化した緻密なアンサンブルは開放感に持ちている。アコースティックギターの柔らかな音色や心地良いハーモニーなどアルバム全編に漂う穏やかさが印象的で、デイヴの歌声も軽やか。新しいモードに入ったことが伝わってきて、新生Dirty Projectorsへの期待が高まるアルバムだ。

Dirty Projectors – I Feel Energy (feat. Amber Mark) (Official Audio)
Amen Dunes『Freedom』

 さらにNYのインディーシーンからもう一枚。孤高のシンガーソングライター、デーモン・マクマホンによるソロユニット、Amen Dunesの新作『Freedom』を紹介したい。本作はBeach HouseやGrizzly Bearを手掛けたクリス・コーディがプロデュースを担当して、Yeah Yeah Yeahsのニック・ジナーや「ベッドルームミュージックのサンタナ」と称されるギタリストのデリケート・スティーヴなどが参加。サイケデリックでフォーキーな歌がシド・バレット(Pink Floyd)と比べられることも多いデーモンだが、今回はThe Velvet Undergroundの遺伝子を受け継ぐようなロック色の強いサウンドを打ち出した。そんななか、デーモンの塩辛い歌声が強烈な存在感を放っていて、聴けば聴くほど引き込まれていく。

Amen Dunes – Believe (Official Music Video)

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