欅坂46の7thシングルはまさに“アンビバレント”である 収録内容とフォーメーションから感じたこと

 曲調に関しては、最近のアイドルソングの潮流になっているディスコサウンドっぽい印象だ。新しいと思う人もいれば、古く感じる人もいるだろう。曲の評価もアンビバレントなのがまた面白い。いずれにせよライブで盛り上がる曲であることは違いない。

 今まで欅坂の曲は全員選抜の21人での収録であったが、今回は志田愛佳、原田葵、今泉佑唯が不在で、初の18人の選抜となった。フォーメーションは、5−5−8。このフロントが5人というフォーメーションは、2ndシングル『世界には愛しかない』以来である。センターの平手友梨奈を中心に、欅坂イチのダンスメンバーである鈴本美愉、背が高く迫力のあるダンスで画的にもグッとしまる渡邊理佐と土生瑞穂、そしてダンスも歌唱力も申し分がなくセンターとしていつでも活躍できる小林由依という、いつもより少ないフロント数なだけに、完全に勝ちを取りに来た完璧な布陣である。また1列目のかっこいいメンバーに対して、2列目が上村莉菜、菅井友香、長濱ねる、小池美波、長沢菜々香といったかわいくて面白い人気メンバーを揃えてきたところも、まさにアンビバレントである。

 そして、今回のシングルの中でどうしても気になるのが今泉佑唯の存在。最近は体調不良やドラマ出演などのスケジュールの都合により、平手友梨奈と入れ替わるようにグループの活動を欠席している今泉。握手会や『欅共和国』だけでなく、今回のシングルでもグループでの曲には参加せず、代わりにソロ曲が提供されている。“ゆいちゃんず”として今泉佑唯とユニットを組んでいる小林由依が、今回のシングルでは、土生瑞穂と「302号室」という新曲を歌っている。ゆいちゃんずは欅坂の中でも看板ユニットなだけに、これはいったい何を意味するのか。秋元康は、今回の今泉佑唯のソロ曲「日が昇るまで」でどんな歌詞を与えたのか。今泉佑唯の今とこれからの心境を知るという意味でも気になるところだ。情報が解禁次第、考察してみたいと思う。

(文=本 手)

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