「TikTok」でバズる曲の特徴は? 倖田來未、大森靖子ら使用楽曲から探る流行のヒント

「TikTok」でバズる曲の特徴は?

 上記に挙げた楽曲以外にも「イイ波のってん ︎NIGHT」(Fxxking Rabbits)、「バスターコール」(レペゼン地球)といったコール系の楽曲や「脳みそ夫体操」(脳みそ夫)などの使用数が多い曲は総じてテンポが良く、歌詞のセンテンスが短いため振りが付けやすい(覚えやすい)という特徴がある。そんな楽曲を使用した動画を早回しにしたり個性を加えたりすることによって、よりコミカルな見栄えの動画が出来上がるのだが、つまりこれは15秒という短い時間でどれだけ面白い動画が作れるかということだ。

 TikTokにせよTwitterにせよ、流行の理由の一つに「限られた秒数や文字量の中で発信する」という特性が無関係ではないと思う。今やSNSやコンテンツはスクロールしていけばいくらでも情報が出てきて尽きないわけで、見る側としては一つ一つを見ることにあまり時間をかけない時代だ。だからこそ制限の中で自分の個性を出す工夫をすることが大切になってくるのかもしれない。こういった時代の流れも踏まえ、動画を見た人が思わず模倣したくなってしまう、しかもそれが誰でも簡易に作成できるTikTokの流行には、同アプリで使用されている楽曲の人気度も紐づいているといえよう。

■渡邉満理奈
1991年生まれ。rockin’on.comなどのWEB媒体を中心にコラム/レビュー/ライブレポートを執筆。趣味は読書でビートたけし好き。

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