Jvcki Waiとのコラボで脚光 DAOKO、あっこゴリラ楽曲など手掛けてきたPARKGOLFの手腕
PARKGOLFが韓国の新世代フィメールラッパーJvcki Waiとコラボした「xaradise」が6月11日にリリースされ、Spotifyのバイラルトップチャートで4位に付けるなど大健闘を見せた。本国で注目株のJvcki Waiということもあり、YouTubeにあげられたMVはハングル文字によるコメントで埋め尽くされている。
肝心の作風は、前衛的なトラップを意識したサウンドメイク。音と音が常に重なり合って一瞬ノイジーに聞こえるが、実は計算されつくされていて過不足がない。そしてそのバランスを保ちながらも、Jvcki Waiの刺々しい乾いたラップを引き立てている。Jvcki Waiの強烈なキャラクターととても相性の良いトラックだ。SpotifyやYouTubeの反響からも、同曲がPARKGOLFの代表作になることは間違いないだろう。
PARKGOLFは2013年頃からパブリック娘へのトラック提供やSEBASTIAN X「こころ」のリミックスを手掛けるなどHIPHOPやJ-POP界隈でDJやトラックメイクの活動を始めた。突き抜けるような気持ちよさがあるEDMサウンドが特徴的だったが、作品によってはジャジー、ポップと作風がガラリと変わるのもPARKGOLFの魅力だった。
2015年には初のオリジナルアルバム『Par』を発売し、その後は東京へと拠点を移した。そしてDAOKOの1stアルバム『DAOKO』において「水星」のアレンジを手掛けた。「水星」はtofubeastsのカバーとなるが、原曲に劣らないPARKGOLFらしいキラキラとしたアレンジに仕上げ、その他にもオリジナル曲となる「ミュージック」と「嫌」を提供して注目を集めた。控えめな作風ながらもDAOKOのウイスパーボイスが輝くトラックとなっている。
その後PARKGOLFは、あっこゴリラのバックDJを務めながら2017年にはあっこゴリラの出世作となったEP『GREEN QUEEN』内の「GREEN QUEEN × PARKGOLF」「ゲリラ×向井太一」でコラボ。特に「ゲリラ」はSpotifyのCMソングにも抜擢されてスマッシュヒットとなり、PARKGOLFの存在を世に知らしめるきっかけとなった。当時はヒラサワンダと組んでジャングル感の強い曲を出していたあっこゴリラだったが、PARKGOLFのポップでキャッチーなサウンドを取り入れたことにより、新しいファン層を開拓した。いまだに人気を集めるMVの再生回数は100万回を超す勢いだ。“降りやむことのない音楽に対する喜び”をゲリラ豪雨に例えたこの曲は向井太一をゲストに迎え、あっこゴリラの持つかわいらしさとかっこよさが際立つ曲となっている。
また、同時期にゲスの極み乙女。のシングル曲『あなたには負けない』では「私以外私じゃないの」のPARKGOLFリミックスバージョンが収録され、原曲に比べてより浮遊感が強くなったファニーな作風が話題となった。MVも新しく作られて注目を浴びたが、人気アーティストの楽曲を手掛けたことによってPARKGOLFの認知度が一層上がることとなった。