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ELLEGARDEN、10年ぶりツアーチケットで相次ぐ高額転売 弁護士に問題解決の糸口を聞く

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 2008年9月7日の活動休止以来、約10年ぶりとなるライブツアー『THE BOYS ARE BACK IN TOWN TOUR 2018』を開催するELLEGARDEN。8月8日東京・新木場STUDIO COAST、8月10日宮城・仙台PIT、8月15日千葉・ZOZOマリンスタジアムの3公演が行われる本ツアーでは、一般発売前にもかかわらずすでに熾烈なチケット争奪戦が繰り広げられている。

 チケット一次先行の抽選発表後、インターネット上では1枚の価格が数十万円にまで高騰した高額取引が散見され、「本当に参加したい人たちが参加できないのでは」とファンからは怒りや不安の声があがっている。エンターテインメント業界に詳しい弁護士の小杉俊介氏は、日本におけるチケット転売の現状を以下のように語る。

「昨年末には、チケット転売サイト・チケットキャンプの閉鎖が大きな話題となりました。しかし、チケットキャンプの場合は、直接的には商標権侵害や不正競争防止法違反が問題となって閉鎖されたのであって、高額転売に対して直接的な対策が打たれたわけではない。類似のサイトは今でも複数ありますし、Twitterなどでも簡単に個人間でのやりとりができてしまう状況は変わっていません。公式のチケットリセールサービスも様々な座組で立ち上がってはいますが、やはり多くの量・選択肢があるところに人は集まるものです。後続の公式リセールサービスは根気強く呼びかけを続けていくほかない状況が続いています」

 現時点での高額転売の摘発対象は、転売が禁止されているチケットを転売目的を秘して購入する行為や、迷惑防止条例など既存の法律に当てはまる事例のみだ。だが、現在、国ぐるみでチケットの高額転売問題に関する新たな法律を制定しようとする動きがある。

「衆議院議員の石破茂氏を会長とするライブ・エンタテインメント議員連盟が『特定興行入場券の転売に関する法規制』(仮称)の立法準備を進めています。これは2020年の東京オリンピックに向けた動きだと言われています。その法律では、業として不正な目的でチケットを購入すること自体を違法とするようです。ただ、高額転売という行為そのものは違法ではなく、個人が対象となった場合、転売目的で買ったことを立証することは極めて難しい。インターネットを介して誰もが売買を行える時代に、事業として/事業としてではないという区分はそぐわなくなっているようにも思います」

 また、ELLEGARDENは、音楽文化の発展のために“ティーンエイジャーが月に何度もライブに足を運べるような価格”を設定するという一貫した理念を持ち活動してきた。そういった彼らの思いに反するように、今回高額転売が発生してしまったことを嘆くファンも多い。

「経済的な観点のみから、高い価格で買いたい人がいるなら高く売ればよいという考え方もありますが、そんなシンプルな話だとは思いません。日本に限らず世界中に、ファンとの継続的かつ健全なコミュニティ形成のために、チケット価格は抑える必要があると考えるアーティストがいますし、その考えは単に感傷的なのではなく、一定以上の合理性があります。ELLEGARDENもそういった考え方を持っている中の一組と言えるでしょう。しかし、アーティスト側の思いと市場との最善なバランスの取り方は、いまだに誰も見出すことはできていません。少なくとも言えるのは、高額転売されるものの割合を減らし、行きたい人が行ける比率を上げる。根絶はできなくても、健全なシステムを確立して、少しでも適正な値段で参加できる人を増やしていく。それが現実的に目指すべきかたちなのではないでしょうか」

 ELLEGARDENのライブツアー『THE BOYS ARE BACK IN TOWN TOUR 2018』チケット二次先行(最終)は6月23日23時59分までイープラスにて受付中。一般発売は7月18日18時から7月27日23時59分までの期間で受付が行われる。先行の反響を受けて一般発売も抽選に変更となり、より公平な販売ができるよう措置が取られた。ELLEGARDENの復活を心待ちにしていた多くの“本当に行きたい人たち”の手元にチケットが行き渡ることを願うばかりだ。

(文=編集部)

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