安室奈美恵は“時代を映すアイコン”だった ブランドミューズ務めた90年代以降のメイク広告を追う

 9月16日の安室奈美恵の引退まで、あと5カ月をきった。

 昨年11月に発売した初のオールタイムベスト『Finally』は累計売上枚数は150万枚を突破し、現在は国内とアジアをまわるラストツアー『namie amuro Final Tour 2018 〜Finally〜』を開催中。安室奈美恵は、最後となるその日まで、音楽活動を全うしている。

 一方で、Hulu独占ドキュメンタリー『Documentary of Namie Amuro “Finally”』や、NTTドコモのTVCM「安室奈美恵×docomo25年の軌跡」など、25年のキャリアを総括する特集もよく目にするようになった。日々、安室奈美恵をめぐるニュースが溢れるなか、国内化粧品メーカーKOSEが企画する「NAMIE AMURO×KOSE ALL TIME BEST Project」が新たにスタートした。

「みんな、あなたになりたかった。」篇 30秒

 KOSEのブランドであるVisse(1997〜1999年)、LUMINOUS(2000〜2001年)、ESPRIQUE(2011〜2014年)、OLEO D’OR(2014〜2015年)のブランドミューズを務めてきた安室奈美恵。プロジェクトサイトでは、当時の広告デザインも掲載されている。アメリカのメインストリームのR&B/ヒップホップに接近した活動を展開し、“アーティスト”としての道を極めていた2000年代を除き、10代後半から20代、そして30代まで、安室奈美恵は各時代のメイクの流行を体現してきた存在だ。

 「Don’t wanna cry」「You’re my sunshine」「a walk in the park」など、ミリオンセラーを連発していた1996年前後、安室奈美恵は多くのTV番組やCMに出演し、雑誌の表紙を飾るなど、国民的アイドルとも言えるような人気を得ていた。ミニスカート・厚底のブーツ・ブラウンのストレートヘアと、彼女のビジュアルを真似る“アムラー”が街に溢れかえり、まさに社会現象を巻き起こしていた。

 メイクにおいてもその影響力は絶大だった。97年のVisseの広告には、茶肌に細い眉、ブルーのアイライン、くっきりと縁どられたリップラインなどが印象的なメイクで登場。当時、このブルーのアイライナーはよく売れていた。その後99年まで、寒色系やダークカラーのアイシャドウ・細眉・色味をおさえたラメ感のあるリップの傾向は続いた。2018年の今思い返しても、この時の彼女のクールなビジュアルが強く印象付けられている人も多いのではないだろうか。

 LUMINOUSのブランドミューズになった2000年頃、それまでの茶肌から白肌へとブームは移行。ヘアスタイルも90年代にはオールバックにしていた前髪を、横に分けるようになり、フェミニンさが加わった印象だ。00年代に入り、唇につやを出すリップグロスが流行すると、安室奈美恵が広告で使用した品番は、指名買いが続出するほど人気だったという。

 その後10年のブランクがあき、2011年には30 代前半女性をメインターゲットにした新ブランドESPRIQUEのミューズに起用。この頃から、ヌーディな色使いや、透明感溢れる肌など、メイクのトレンドはナチュラルな方向にチェンジし、“愛されメイク”が流行るように。リップも、ベージュからピンクやオレンジなど鮮やかな色が使われるようになり、CMでは、安室奈美恵自身もブランドのイメージにそった様々なイメージの女性を演じるようになった。

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