中居正広、なぜ音楽番組のMCに引っ張りだこ? これまでの“名司会ぶり”から考える
「ドラマは1時間あるじゃないですか、映画も2時間とかあるじゃないですか。バラエティも1時間とか30分とかあるじゃないですか。歌って3分しかないのよ、命が。この3分の間で、伝えなければならないものってあるわけですよね。“この1曲のために”って思って来てくださるアーティストもいる」。音楽番組の司会に特別な想いを抱くのは、自分のキャリアというよりも、メインプレーヤーであるアーティストに最高の環境を整えてあげたいから。そんな一環した中居のポリシーを感じる言葉だ。
音楽番組に恵まれなかった逆境をバネに、バラエティなど幅広いジャンルで活躍することになったSMAP。中居は『笑っていいとも!』(フジテレビ系)でタモリと出会い、“しゃべれるアイドルになりたい”と、日々ノートに考えや気づきをびっしりと記していたと聞く。自分自身が経験できなかったことを、実現していく難しさ。音楽番組氷河期に生まれたアイドルが、日本トップの音楽番組MCになるというドラマチックな展開は、中居の隠れた努力の賜物だ。
『CDTV祝25周年SP』には、中居を兄のように慕うKinKi Kids、中居がプロデューサーを務める舞祭組がいるKis-My-Ft2など、ジャニーズの後輩たちも出演することが発表されている。中居の整えるステージなら、彼らも安心して最高のパフォーマンスを披露できることだろう。願わくば、レギュラーで中居が仕切る音楽番組が見たいものだ。そして、中居自身がメインアーティストとして活躍する場も……。そんな思いを胸に『CDTV祝25周年SP』での名司会ぶりを見届けたい。
(文=佐藤結衣)