おじゃMAP!!、『ぷっ』すま…惜しまれつつ終了 香取慎吾と草なぎ剛が開いていく“新しい別の窓”

 一方、草なぎと20年共に歩んできた『『ぷっ』すま』も、YouTuber草なぎ剛の血となり肉となっている。絵心クイズ、ダンスの完コピ……など、『『ぷっ』すま』の名物企画は現代のYouTubeでも人気のコンテンツだ。独特の絵画センスを披露した草なぎを“画伯”と呼んだのも、『『ぷっ』すま』の偉業のひとつではないだろうか。ほかにも草なぎの免許取得を目指すドキュメンタリーな企画や、ユースケ・サンタマリアがしたいことを実現させるなど、まさに「好きなことで、生きていく」の先駆けともいえる番組だった。

 ときには、“テレビのお約束”という流れに逆らって、自分たちのやりたいことを主張する自由さ。その気持ちいいほうへと素直に身を委ねるスタイルが、草なぎの遊び心を解き放ってきた。また、レギュラー陣が自ら予定調和を崩していくため、ゲストもお客様としてかしこまっている暇がない。だからこそ全員参加のイキイキとした表情が、この番組の魅力だったように思う。もっと楽しく、もっと好きなことを、それを面白いと言ってくれる人たちと一緒に! そのスタンスが、インターネットの世界で羽ばたく力になるはずだ。

 稲垣吾郎は『おじゃMAP!!』にも『『ぷっ』すま』にもゲスト出演していた。謎の多いプライベートを『おじゃMAP!!』で披露したり、『『ぷっ』すま』ではダンスの苦手なキャラを払拭するべく、努力家な一面を見せたり……彼らは共演するたびにお互いに新たな魅力を引き出し合ってきた。『新しい別の窓』でも、その喜びに触れることができるはず。最終回と新たなスタート。まるで、卒業式と入学式を控えたような1週間を笑顔で見届けよう。

(文=佐藤結衣)

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