Apple HomePodは“349ドル”の価値があるのか? スペックや海外の反応から検証

 スマートフォンの次に普及するプロダクトになるかもしれないスマートスピーカー。そんなますます過熱するスマートスピーカー市場に、ついにあのAppleが参入。スマートフォンの時代を牽引してきたAppleが打ち出す「HomePod」は、iPhoneのように、未来を作ることができるのか。HomePodの基本的なスペックをおさらいしつつ、その価値について探ってみたい。

2月9日、ついに発売

Apple公式サイトより

 スマートスピーカー市場で先行するAmazonやGoogleに少し遅れを取る形でついに発売されるHomePod。 昨年の『WWDC』での発表以来、世界中のAppleファンと新しいガジェットに目が無いギークの心をそわそわさせ続けてきた。実際、マイナーチェンジ等の新機種発表を除けば、Apple Watch以来となる全く新しいプロダクトの登場となり、期待感も高まった。

できることはそんなに多くない?

 他のスマートスピーカー同様、HomePodも声で操作するスピーカー。ということはつまり、Amazon Echoに「Alexa」、Google Homeに「Googleアシスタント」といったAIが搭載されているのと同様に、HomePodには「Siri」が搭載されている。音楽の再生やメッセージの入力など、iPhoneで行っているような基本的なアクションはHomePodでも行うことができる。

 だが、裏を返せば「iPhoneとできることはあまり変わらない」ということでもある。ただ、これはHomePodに限ったことではないが、スマートスピーカーをより効果的に使うには、結局はサードパーティ製品の充実が必要になるため少し我慢が必要そうだ。

注目すべきはその音質。

 そうは言っても、特筆すべき部分もある。Amazon Echoは多彩なスキル、Google Homeはサードパーティとの連携、とそれぞれのスマートスピーカーに特色があるようにHomePodが差別化を図るのは「音」の部分。角が取れ、まるっとした筒状の筐体にはウーファーと高音域を司る7つのツイーターが搭載されており、単なるリスニングのためのスピーカーとしても十分すぎるスペックを誇っている。だが、HomePodのスマートさはそこではなくその優秀なソフトウェアにある。

 HomePodは鳴らした音の反射で部屋の広さや構造を、まるでソナーのように把握。これによって空間に最適化された音響を実現してくれる。Beats by Dr Dre.の買収以前からそうだったようにAppleは音へのこだわりが強い。謹製の音楽ストリーミングサービス「Apple Music」の有料登録会員数がSpotifyのそれを上回るのではないか、との報道もあったが、HomePodの登場がその数にどれだけ影響を与えるかも気になるところだ。

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