『ひとひらの涙/カラフルジャンプ』インタビュー
J☆Dee'Z、涙の振付合宿で生まれたものとは? “葛藤と成長”の2017年を振り返る
「『次はこうしよう』というサイクルが早くなっている」 (MOMOKA)
ーーなるほど。続いてはもう1つの表題曲「カラフルジャンプ」(テレビ東京系アニメ『パズドラクロス』エンディングテーマ)について。振付が特徴的で、先日のライブではNonoさんが「全力でパズドラやってるみたいなダンス」と話していて、MV公開時にはamiさんが「ずっと走っているような感覚で、J☆Dee’Z史上一番体力を使うダンス」というコメントを出していました。
ami:いまでもそう思いますね。全力で校庭10周したあとみたいな疲れがきます。正面から見ると伝わりにくいかもしれないので、一回横から見て欲しいですね。すごく上半身を倒したり反ったりしているから、地面とスレスレになって身体への負荷がすごいんです。
Nono:あと、ずっと走ってるので単純に疲れますね(笑)。
ーーJ☆Dee’Zのアニメタイアップといえば「ピースマイル!」のような、コミカルな曲という印象なのですが、今回は全く違っていましたね。「進化したJ☆Dee’Zがあの頃のテンションで歌ったら」というような、音楽的にも挑戦しているのに、コミカルなテイストの楽曲というか。あらためてアニメタイアップに向かい合ってみて、あの頃の気持ちとは全然違いますか?
Nono:あのときは自分たちも子どもで、対象としているのも子どもだから、対等な立場で一生懸命という気持ちがあったんですけど、今回はもうちょっと小さい子から大人まで、みんなを巻き込むような曲になったと思います。
MOMOKA:自分たちの曲として、しっかり向き合って作ったからこそ、パズドラの楽曲としても、J☆Dee’Zの楽曲としても捉えられるものになりました。
ーーSoulifeさんが手掛けたということもあって、セットリストにもバチッとハマりますよね。
ami:実はこの曲、1年半前くらいからあって、そのときはタイアップも全く関係ないのに、色をコンセプトにした歌詞だったのです。みんなそれぞれにカラーがあるというメッセージは、引き継がれているのですごく好きですね。
ーーもう1曲、カップリングの「横浜ラブストーリー」は、MOMOKAさんがDJを務めるFM ヨコハマのラジオ番組『BREAK IT DOWN』をきっかけに生まれた曲だとか?
MOMOKA:そうです。地元ということもあって、そういった縁から曲が生まれました。横浜の場所が歌詞に細かく出てきていて、聴いたら「ここだ!」とわかるのも面白いし、リアリティがあって、イメージも浮かびやすいと思います。
ーー作詞はいしわたり淳治さんなんですね。たしかに、象の鼻パーク、大桟橋、赤レンガ、ランドマークタワーと散りばめられています。
MOMOKA:1曲で1日みたいな構成ですね。
ーーたしかに、これで聖地巡りできそうです。個人的に面白いと思ったのは、ラストのサビまでは少女と大人、どちらの目線にもなり得る歌詞なのですが、最後の<69階のカフェで 見下ろす夜景が今ゆっくり あなたの顔で消えていく キスをした...>という展開で一気に大人っぽくなるところです。
Nono&ami:そうなんですよ!
MOMOKA:場所柄もあるんじゃないですかね。ランドマークに行ったら、誰もが大人にならざるを得ないと思う。
ami:私たちも最初にこれを聴いたときは、アイスを食べたり、可愛い感じもしたけど、最後は「何? どういうこと!?」って驚きました(笑)。
ーーあと、アレンジは王道の冬のラブソングという感じですね。クリスマスソングといえばJ☆Dee’Zにはすでに「JINGLE LOVE」がありますけど、そこに続くJ☆Dee’Z流クリスマスソングの第二弾という位置付けになるのでしょうか。
ami:そうですね。でも、主人公が違うようにも感じます。「JINGLE LOVE」のほうは赤リップを塗って、髪は切りっ放しでワックスを付けている、大人になりきれてない子どもみたいな人がイメージできて。「横浜ラブストーリー」は世代世代にあった等身大というか、ナチュラルな雰囲気で、白いふわふわのコートを着て、髪をコテで巻いてる女性が想像できます。
ーーなるほど、主人公の違いというのは面白いですね。この曲に関しては、その「等身大」が、キャリアを積むごとにどんどん大人の女性に変化していくような気がします。
ami:そうなんです。だから、振付を作るのも難しくて。キャピキャピしすぎると大人な感じには見えないし……絶賛考え中です。
ーー「キャリアを積んで曲が変化する」といえば、先日のワンマンライブがすごく印象に残っていて。リリースしたときと今で、曲の持つ色が大きく変わっているというか。デビュー作の「Beasty Girls」はもちろん、「Answer」なんて最近の曲なのに、ボディーパーカッションもさらに激しいものになっていましたし。どんどん更新のスピードが早くなってきている気がします。(参考:J☆Dee'Z、duoワンマンで示した“著しい成長” 金管楽器加えたライブパフォーマンスの充実)
Nono:更新するスピードを早くしたいとは思っていたんですけど、そう見てもらえていたなら嬉しいです。上手くいかなかったりすると、「自分たちの走るスピードが遅い」と思いますし、もっと早く駆け上がっていきたいといつも話していて、自分たち自身での実感はないので。
ami:むしろ遅いと思っているくらいです。自分たち自身では「急がなきゃ次のワンマンにもたどり着けない」と言っていたり。
ーーでも、今年1年で成長速度が上がっている実感くらいはあるのでは?
Nono:それはあります。やってることも濃いし、メンバーといる時間も長いので、話す機会も多いですし、たくさんの人にJ☆Dee’Zのことを早く知ってもらいたい気持ちはあるから、誇らしく自信をもって頑張れるようになりたいですね、いっぱい努力すれば、自信もついてくると思うので。
MOMOKA:今年になって3回もCDリリースがあって、ワンマンライブもさせていただいて、1年が本当に濃すぎるんです。この1年があったからこそ、来年のワンマンに向けてやるべきことも出てきているし、前にあったことを活かして次へ繋げるという気持ちが強いので、「今回はこういう反省点があったから次はこうしよう」というサイクルが早くなっています。一緒にいる時間が長いからこそですね。
ami:「変わりたい、変わろう」と思うことの多い一年でした。だからこそ、がむしゃらに走って、何メートル進んだかも見えてないくらいで。みんなで同じ方向を見て、周りも気にならないくらい横並びに全力で走っているので、こうして「早いですね」と言われても、あまり実感が沸かないのかもしれません。
Nono:今はそのままでいいと思うんですけど、ちゃんと周りも見て走れるようにはなりたいですね。
ーーそれが「自信」や「余裕」に繋がるんでしょうね。濃密な1年だったので、やはり2018年に目指すものも大きく変わりましたか?
ami:もっと色んな人に知ってほしいし、知ってほしいと思うだけじゃなくて、そのために何かしなきゃと考えて行動する一年になると思います。2017年は自分たちと向き合った一年で、2018年はそれを出さなきゃいけない年というか。まだまだ私たちには上がいるし、目指したい場所はもっと届かないところにあるので、より多くの人の心を掴んでいきたいです。
Nono:知ってもらいたい気持ちもあるし、対バンイベントでは「もったいない。もうちょっと自分たちを表現できたのに」と感じることもあって。はじめましてのジャンルやお客さんだと、ノリが違って、私たちも慣れてない感じが出ちゃっているというか。一回一回をもっと「良かった」と思えるために、チャンスをこぼさないようにしていきたいです。
(取材・文=中村拓海)
■リリース情報
7thシングル『ひとひらの涙 / カラフルジャンプ』
11月22日(水) 発売
初回生産限定盤(CD+DVD)¥1,800円(税込)
※紙ジャケット仕様
通常盤(CD)¥1,200円(税込)
※J☆Dee'Z×テレビアニメ「パズドラクロス」書き下ろしイラストステッカー封入
<収録曲>
M1.ひとひらの涙
M2.カラフルジャンプ
M3.横浜ラブストーリー
M4.ひとひらの涙-Instrumental-(通常盤のみ収録)
<DVD収録曲>(初回生産限定盤のみ)
M1.「カラフルジャンプ」Short Music Video
M2.「Fun Time Funk!!!」Short Music Video
M3.「伝えたいこと、ちゃんと伝えなくちゃ」2017.07.19 LIVE ver.
M4.「Melody」2017.07.19 LIVE ver.
M5.「Dream Arch」2017.07.19 LIVE ver.
■イベント情報
11月23日(木・祝)16:00〜
タワーレコード町田店
11月24日(金)18:30~
ラゾーナ川崎プラザ2F ルーファ広場
11月25日(土)13:00〜
HMVエソラ池袋
11月25日(土)18:15〜
HMV大宮アルシェ
特典会のみ ※ミニライブはございません
11月26日(日)15:00~
タワーレコード新宿店 7Fイベントスペース
11月26日(日)18:00~
タワーレコード渋谷店 9F スカイガーデン
■アニメ情報
『パズドラクロス』
テレビ東京系6局ネット 毎週月曜日 夕方6:25〜
BSジャパン 毎週水曜日 夕方5:29〜
パズドラクロス ポータルサイト
パズドラクロス アニメ公式サイト
テレビ東京・あにてれ パズドラクロス