『THE COLLECTORS 30th Anniversary TOUR "Roll Up The Collectors”』ファイナル公演レポート
ザ・コレクターズの可能性に終わりはないーー結成30年の貫禄示した中野サンプラザ公演
ライブ中盤のMCで話題になった、「Burn」(Deep Purple)のリフを豪快にかき鳴らし始まったアンコール。「世界を止めて」で徐々に湧き上がっていく昂揚からの「僕はコレクター」。恒例のコールアンドレスポンス、「30周年イベント、今日でようやく終わります」「32公演、どこも飛ばすことなく、最高のライブができた! ありがとう!」「後ろの電飾、みんな覚えてるよね? 日比谷野音で1年前に使って、武道館で使って、今日使って、ようやくペイできました! ありがとう!」と、ツアーでの感謝の意を述べながらも話にオチをつけるのが、実に加藤らしい。
「コータローくんがもう一曲やりたいっていうから」とここで、セットリストにはなかった「恋はヒートウェーヴ (Love Is Like A) HEAT WAVE」を最後の最後に贈り、小粋なビートにオーディエンスは皆、身を委ねた。
肩を組み深々とお辞儀する4人。6月から続いた長いツアーと、昨年から続いた“30周年イヤー”は幕を閉じた。
終わってみれば、今日も、野音も、武道館も、THE COLLECTORSにとっては特別なものではなく、いつも通りのライブだったんだと。あらためてそんなことを思った。MC中、いきなり「あ、そうだ、来年はクアトロ、12か月連続でやります」と古市がサラッと口にしたように、彼らはいつだって肩肘張らずにもの凄いものを投げつけてくる。『THE COLLECTORS CLUB QUATTRO MONTHLY LIVE “LAZY SUNDAY AFTERNOON”』ーー来年1月からだなんて、すぐじゃないか。今年1月に正式加入した「coziの修行も兼ねて」と言っていたが、セットリストを毎回変えてくるつもりなのだろうか。
THE COLLECTORSは、キャリア30年を超えてもなお、可能性に終わりはない、“ノビシロマックス”であり続けるのだ。
(写真=柴田恵理)
■冬将軍
音楽専門学校での新人開発、音楽事務所で制作ディレクター、A&R、マネジメント、レーベル運営などを経る。ブログ/twitter
■ライブ情報
『WELCOME TO THE FLOWER FIELDS AND THE MUSHROOM KINGDOM』
2017年12月24日(日)東京都 新宿JAM
[1回目]OPEN 15:30 / START 16:00
[2回目]OPEN 18:30 / START 19:00