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Suchmosが“2 Tracks CD”に込めた意図とは? リリース前後の出来事から読み解く

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 7月5日、自身の立ち上げたレーベル<F.C.L.S.>からの第一弾作品『FIRST CHOICE LAST STANCE』リリースから3カ月、再びSuchmosが世間をにぎわせている。

 彼らはインディーズ時代にリリースしたヒットソング「STAY TUNE」を収録したアルバム『THE KIDS』がロングセールスを記録している中、ワンマンツアー『TOUR THE KIDS』も大成功を収めた。

 4月27日に新レーベル<F.C.L.S.>設立を発表したSuchmosは、6月に突如ショートフィルムを公開。のちにリリースする「WIPER」を軸に、レーベル設立当日の裏側を描き、そしてリリース時に巻き起こした「ステンシル」にまつわる出来事を示唆していた。

 ところでこのショートフィルム、監督はこれまで「STAY TUNE」「PINKVIBES」など彼らのMVを数多く手掛け、最近は米津玄師や宇多田ヒカルなどのMVも担当するdutch tokyoこと山田健人がメガホンを取っており、Suchmosのこれまでや今作『FIRST CHOICE LAST STANCE』に向けたいくつかの注目ポイントがあった。

 ショートフィルムは4月27日、新木場STUDIO COASTで行なわれた『TOUR THE KIDS』ファイナル公演の裏側からスタートする。ライブのさなかステージの裏側で「F.C.L.S. 080-4056-8486」と書かれた黒パーカーを着た謎の集団が何やら黙々と作業を行っている。謎の黒パーカー集団は現場の周りにも点在し、ファンの間でも話題になっていたが、ライブ中のMCと終演後のネオン表示でその「F.C.L.S.」が新レーベルの名前であることが判明。ファンはこぞってその番号へ電話をかけ、いち早く新曲「WIPER」を耳にした。が、一部では電話からほかのメッセージを受け取った人もいたようだ。

 ショートフィルムの11分前後から、黒パーカーの人物がマンションを訪れ、ステンシルシートにラッカーで『F.C.L.S.』と刻印された黒い箱を手渡している。その場所をよく見ると、彼らにゆかりのあるポイントであることが映像からもわかる。ゲリラライブを行なった宮下公園前の歩道橋に京浜工業地帯『LOVE&VICE』ジャケット写真撮影場所、六本木「STAY TUNE」MVを撮影したJ-WAVEの所在地から渋谷へ向かう高速道路など盛りだくさん。7分前後に登場する地図の数カ所の◯。川崎市、川崎区あたりの謎はまだ解けないが、Suchmosの歴史をたどっているところにもおそらく意味があるのだろう。

 また、先述した電話番号だが、7月は日ごとにメッセージが変わっており、「黒パーカー集団の数を数えろ」や「山手線、渋谷駅新宿方面ホーム、原宿駅」といったアナウンスを聞くことができた。7月3日筆者が実際に渋谷駅へ行ってみると、スクランブル交差点のビジョンと駅構内の広告をSuchmosがジャックしており、原宿駅でも彼らのポスターをいたるところで見かけることができた。そして7月5日「時は来た。もう一度渋谷駅より発信せよ。」というメッセージと共に、前述した渋谷駅・原宿駅のSuchmosの広告を使ったアート作品へと一夜にして変貌を遂げた。さらに、渋谷スクランブル交差点ビジョン3面、裏原宿のストリートポスター、各CDショップの店頭、また街中のみならずWEBページ、放送局やCDショップ、楽器店など多岐にわたるTwitterアイコンまでもが、Suchmosロゴによりジャックされた。

 ショートフィルムには、何度もステンシルシートが登場する。ラッカーであちこちに「Suchmos」ロゴを刻印するのは、ストリートカルチャーに敬意を払う彼ららしい試みだが、なんとこのシートがCDにも付属されていた。身近なものに彼らのバンド名を刻印し、“共謀者”になれるというワクワクを体験することができるということなのだろう。

      

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