オープニング曲がない番組、なぜ増加? 星野源ら書き下ろしで“様式美”復活か

オープニング曲がない番組、なぜ増加?

星野源が伝統を受け継ぐ? 桑田佳祐、宇多田ヒカルら大物も続々

 しかし、この「いきなり始まり、いきなり終わる」という流れが今また少し変わりつつある。星野源が、平日朝の情報バラエティ『ノンストップ』(フジテレビ系)のオープニングテーマとして「Non Stop」を書き下ろし、2016年の10月から毎朝オンエアされているのだ。同曲は親交のあるMC・バナナマン設楽統のために星野が製作。音源化されておらず、このオープニングでしか聴くことができない同曲が高らかに鳴り、番組は幕を開ける。

 一方、こちらはエンディング曲だが、モデルの市川紗椰がメイン司会のニュース番組『ユアタイム』(フジテレビ系)のテーマに桑田佳祐が「百万本の赤い薔薇」を書き下ろした。同曲ではMCの市川をモチーフにした言葉が歌詞に盛り込まれており、サビでは<Oh oh 紗椰 輝く星は 君の水瓶座>などと歌われている。さらに、同じくニュース番組『NEWS ZERO』(日本テレビ系)のテーマ曲として、宇多田ヒカルが「真夏の通り雨」を書き下ろすなど、番組テーマソングの伝統が今再び芽生えつつある。このような情報・バラエティ番組における「様式美」の復活が進んでいくことは望外の喜びである。

■河瀬鷹男
テレビの中の「音楽」を中心に論評するライター。

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