嵐はファミリー層の支持をさらに拡大する? 『しやがれ』放送枠移動から考察
そのなかでも、特に現在の嵐を体現するのが相葉雅紀であると同氏は指摘する。
「2016年末の『NHK紅白歌合戦』における相葉の総合司会が、まさに嵐の魅力を体現しているといえるでしょう。進行の初々しさ、他の出演者から弄られるお茶目さ、大トリを飾った嵐の歌唱中に感極まる姿、そしてそんな彼を支えようとする他のメンバーの姿に胸を打たれた人も少なくないはずです。番組自体もこれまでより家族や幅広い視聴者層を意識した構成になっていましたし、そのアイコンとして相葉が適役だったことも、司会抜擢の理由なのかもしれません。個人で出演している番組も『天才! 志村どうぶつ園』や『グッと!スポーツ』(NHK総合)などファミリー向けのものが多く、現段階でグループコンセプトをよりわかりやすく体現しているメンバーといえます」
最後に、太田氏は『初TOKIO×初嵐』でも共演のあるTOKIOとの関係性にも迫った。
「土日のゴールデンタイムを同じく担っているTOKIOは、嵐にとっても視聴者にとっても兄貴的な存在感で親しまれています。『元日はTOKIO×嵐』なども、そんな関係性をベースにした両グループのカップリングの良さ、そこで引き立つ互いの魅力がはっきりと出ている番組だと思います。今後も嵐はTOKIOの例を踏まえつつ、健全さのなかの初々しさを打ち出し、ファミリー層への支持を拡大し続けるでしょう」
嵐にとって、視聴者にとって、今回の枠移動は成功となるか。4月からの変化がもたらす影響に注視したい。
(文=編集部)