Underworld、「音量」で生んだダンスミュージックの高揚感 日本武道館公演を振り返る

Underworld、日本武道館公演を振り返る

 光るボールを大量に出現させ、スクリーンを駆使したサマソニの演出に比べ、ごくシンプルだった武道館での演出は、音響の仕事がとても映えていた。「音量」ひとつで、ここまで観客を操るのかと、PAエンジニアによる見事な仕事ぶりには感嘆するばかりである。リアルタイムのライブ感や、ダンスミュージックの高揚感の真髄を堪能できた。

 同期するビートを主軸として、演奏のほとんどをプリセットにしているエレクトロ・ミュージックのライブで、生々しさを醸し出したり、細やかなこだわりを高いクオリティーで表現するのは至難の技だ。そんな中、スマートに美しいライブパフォーマンスをやってのけるUnderworldは、やはり別格である。本場のダンスミュージックの凄まじさに、彼らが作ってきた神話の数々へ、想いを馳せずにはいられなかった。

(photo by Masanori Naruse)

■クリオネ
1995年生まれ。芸術学を専攻し大学に通いながらフリーライターとして活動。バンドトカゲロウでシンセキーボードコーラスとしても活動中。
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■セットリスト

1. I Exhale
2.If Rah
3.Juanita
4.Ova Nova
5.Nylon Strung
6.Two Months Off
7.Eight Ball
8.Jumbo
9.Ring Road
10.Push Upstairs
11.King Of Snake
12.Faxed invitation
13.Dirty Epic
14.Low Burn
15.Rowla
16.Rez
17.Cowgirl
18.Born Slippy

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