乃木坂46アンダーが開いた“第2章”の扉 クリスマスライブがもたらした充実を振り返る

乃木坂アンダーXmasライブを振り返る

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 そして、何よりトピックが多かったのは「全員シングル表題曲センター」企画。ここでは書ききれないほどの情報量だったため、印象的だったものをいくつか抜粋して紹介したい。まず前提として共有しておきたいのは、以前(『アンダーライブ 2ndシーズン』&『乃木坂46 アンダーライブ at 日本武道館』)と同様、披露した楽曲はどれも本人たちのチョイスではなく、抽選で選ばれた結果だということ。伊藤純奈が全力でキュートさを見せた「走れ!Bicycle」、元気印の斉藤優里が歌だけで観客の心を掴んだ「君の名は希望」、本人曰く「“カワイイ”一面を見せたかった」という中田花奈センターの「裸足でSummer」は、意外性もありつつ本人と楽曲の新たな一面を更新しているように思えた。そして3期生を除くと最年少メンバーである渡辺みり愛が、大人っぽい表情をのぞかせた「サヨナラの意味」、斎藤ちはるが艶のあるパフォーマンスでセンターに立った「バレッタ」、山崎怜奈のキャラクターとの相乗効果が印象的な「太陽ノック」などは本人と楽曲の相性も抜群で、パフォーマンスしているメンバーにとっても、2017年以降につながるターニングポイントになるのではないかと感じた。

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 ここまでアンダーの公演に焦点を当てて書いてきたが、一つ忘れてはいけないことがある。彼女たちはあくまで乃木坂46における「アンダーメンバーであること」だ。それは当たり前かもしれないが、ファンは長くグループを見れば見るほど「選抜とアンダーは別のベクトル」という気持ちで整理してしまう。しかし、当の本人である彼女たちはそう思っていないということが、寺田のMCからひしひしと伝わってきた。

「ここ(アンダー)は夢への通過点だと思っています。ここにいるメンバーも夢の途中です」(寺田蘭世・『Merry Xmas Show 2016〜アンダー単独公演〜』12月9日公演アンコールのMCより)

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 寺田は4日間にわたるクリスマスライブで、最も完成度の高かった9日公演の最後にこう言い放った。グループがミリオンを達成し、充実期といえる状況に突入したなかで、ファンとメンバー両方の気を引き締めたこの発言を聞いて、彼女にこのタイミングでアンダーセンターを任せた運営の意図が理解できたような気がする。選抜ではなくアンダーにクリスマスライブの千秋楽を託したことも「まだまだ上り坂は続くのだ」という明確な意思表示の表れだろう。2017年も乃木坂46の勢いは止まらない、そう感じさせるには十分な2日間だった。

(取材・文=中村拓海/画像提供=(C)乃木坂46LLC)

■ライブ情報
『乃木坂46 5th YEAR BIRTHDAY LIVE』
2017年2月20日(月)※橋本奈々未卒業コンサート
2017年2月21日(火)
2017年2月22日(水)
会場:さいたまスーパーアリーナ

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