AKB48 島崎遥香卒業の穴を埋めるメンバーは? 46thシングル選抜が示す各グループの現状

 AKB48が、11月16日にリリースする46枚目シングルの選抜メンバーを発表した。

 センターには、40枚目シングル『僕たちは戦わない』以来1年半ぶりに島崎遥香が選ばれた。9月11日より放送されているアルバイト求人サイト「バイトル」のCMでは、島崎が清々しい笑顔で「ここでいろいろ経験して、やりたい夢が分かったの。だから辞めるんじゃなくて、卒業だよ。次へ進むことに決めた」とコメントするという、グループの卒業を示唆するような演出が取り入れられていた。また、6月18日に開催された『AKB48 45thシングル 選抜総選挙~僕たちは誰について行けばいい?~』にて、第8位にランクインした際も島崎はアイドルらしい活動が出来なかったことで「正直卒業も考えました」と本音を明かしながら、「最後のスピーチを終わりにしたいと思います」と挨拶を締めていた。島崎は初のレギュラードラマとなった『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)での演技も好評で、10月よりスタートの『警視庁ナシゴレン課』(テレビ朝日系)では主演を務める。すでにスポーツ報知などが報じている通り、近日中の卒業発表は既定路線といえるだろう。

【TVCM】バイトル「(バイト)卒業前」篇

 今回の選抜メンバーの中で初選抜は、込山榛香、小栗有以、松岡はな、中井りかの4人。AKB48 Team 4所属の込山は今年の選抜総選挙にて初ランクインでありながら21位という高順位に付け、大きく躍進したメンバーだ。当サイトのインタビューでも「これから新しいAKB48を今いるメンバーで作っていきたいと思いますし、そのうえで『昔と違う』と言われたくない」と語っている通り、これから10年間のAKB48を背負っていくメンバーの1人だ。現在最も勢いに乗っているAKB48 Team 8からの選抜入りとなった“2万年ちゃん”こと小栗は、Team 8の単独公演でもソロで渡辺麻友の「シンクロときめき」を披露する人気メンバー。最近では、加藤玲奈による推しメン総選挙「れなっち総選挙」で1位を獲得し注目を浴びている。

 松岡は、バイトAKBとして活動を開始し、オーディション・イベント『第2回AKB48グループ ドラフト会議』において指名されHKT48へ。劇場支配人の尾崎充や指原莉乃、グループの冠番組MCを務めるフットボールアワー後藤輝基からもお墨付きをもらい、最新シングル『最高かよ』ではセンターに大抜擢された“HKT48の次世代ホープ”。NGT48からの選抜入りとなった中井は、自身を見てもらうために研究を欠かさず、それを劇場公演や握手会で実践する努力家。選抜総選挙前に行ったSHOWROOMでの放送も人気を博し、96位にランクインした“新潟の釣り師”だ。

 さらに、今回の選抜メンバーをグループ別に見ていくと、AKB48:15人、SKE48:1人、NMB48:1人、HKT48:4人、NGT48:1人となる。中でも、込山が所属する次の代を担うTeam 4は岡田奈々、川本紗矢、小嶋真子、高橋朱里と最多での選抜入りを果たした。逆に、SKE48からは松井珠理奈、NMB48は山本彩のみと、グループの勢いをそのまま表す結果にもなっている。選抜総選挙にて選抜メンバーに選ばれた須田亜香里、武藤十夢、北原里英が今回のシングル選抜に選ばれておらず、ファンの間で反発の声があがっているのも事実だ。HKT48からは指原莉乃、宮脇咲良、兒玉遥、松岡の4人が選抜に選ばれた。特に宮脇は選抜総選挙で第6位に輝いており、最近始めたTwitter、instagramでは短期間で圧倒的なフォロワー数を集めその人気を不動のものにしている。ドラマ『マジすか学園4』『マジすか学園5』(日本テレビ系)では島崎のライバル/片腕の立場として物語が描かれており、先述したバイトルのCMでも島崎に向けて「ぱるるさん、辞めちゃうんですか!?」と止めに入る後輩役を演じている。このことからも島崎の穴を埋めるのは宮脇なのかもしれない。

 選抜総選挙にて渡辺麻友は「見えている景色は当たり前じゃありません」と現在のAKBグループの状況を示唆し、柏木由紀も「新しく変わろうとしている」とグループの現状を語っていた。11年目に突入したAKB48は、3年8カ月ぶりとなる第16期生オーディションを現在行っている。代の移り変わりが顕著な今、新しい風を吹かすことのできるメンバーは現れるのか。

(文=渡辺彰浩)

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