BAND-MAIDが明かす、“ギャップのある音楽”を作り続ける理由「バンドとして“世界征服”したい!」

BAND-MAIDが明かす海外進出の野望

「3年間作り続けて、ようやく認められた」(SAIKI)

ーーそして5月18日に3rdミニアルバム『Brand New MAID』で待望のメジャーデビュー。特にここまでの1年は、すごくいい流れだったんじゃないかと思いますが?

MIKU:この1年は特に早かったです。前回のアルバムで自分たちの方向性も定まって、やりたいことも明確になってきたので、怒涛の1年だったというか。

ーー今作は軸が定まったぶん、前作以上に激しくなった印象があります。

MIKU:今まで以上にハードなロックサウンドを前面に押し出したアルバムになったかな。

SAIKI:結成からの3年間の経験を生かした1枚になったと思います。とはいえ「Thrill」から『New Beginning』にたどり着いたときは、まだふもとだったなって(笑)。

MIKU:じゃあ今は5合目ぐらい?

他のメンバー:(笑)。

SAIKI:前作以上に1枚のアルバムとして飽きさせないようにしようと考えて作りました。あとはテーマ曲でもある「REAL EXISTENCE」(前作『New Beginning』収録)を意識した新曲も入っていますし。

MIKU:「Thrill(スリル)」を意識した曲もあるしね。

SAIKI:それが3曲目の「ORDER」で……。

KANAMI:「Thrill(スリル)」の後継曲というイメージなんです。

AKANE:「Thrill(スリル)」は私がツインペダルを始めたきっかけの曲。「Thrill(スリル)」ではギターソロ〜ベースソロ回しもやっていたんですけど、「ORDER」はその後継曲なのでみんな「Thrill(スリル)」をさらに超えたプレイを意識しました。

SAIKI:ボーカルの歌割りも「Thrill(スリル)」に似せたところがあるので、「Thrill(スリル)」が好きな人は「ORDER」も好きなんじゃないかな。

ーー2人の歌い分けはどうやって決めてるんですか?

MIKU:歌詞をいただくにしろ自分たちで作るにしろ、まず最初に「ここはSAIちゃん、ここは私が歌ったほうがいいんじゃない?」みたいな感じで大まかな歌割りを決めて。

SAIKI:そこからメンバーに聴かせて、「ここは小鳩のほうがいいんじゃない?」とかアドバイスをもらって調整してます。あとはユニゾンにするとかハモりにするとか、1曲ごとにいろいろこだわってます。

MIKU:特に今作のリード曲「alone」はハモりを意識した、わかりやすいツインボーカルになってるよね。

BAND-MAID / alone

ーーその「alone」は作詞がMIKUさんとSAIKIさん、作曲とアレンジがBAND-MAID名義。バンドメンバーだけで作ったオリジナル曲はこれが初めてですよね?

MIKU:形として世に出せたのは、これが初めてです。今までも作ってはいたんですけど、他の曲と比べてレベルが低かったのでボツになってたんです(笑)。

SAIKI:3年間作り続けて、ようやく認められたという(笑)。

ーーそれまで歌ってきた、演奏してきた曲は一流の作家さんたちによるものだから、それは高いハードルですよね。

MIKU:なかなか高かったよね。

KANAMI:そのぶん、すごく勉強になりましたし。

SAIKI:今回やっと結果を出せてよかったよね。

AKANE:本当に。

SAIKI:大切な1曲ですね。

BAND-MAID / the non-fiction days

「よくCDで聴いたことあるやつや!」(MIKU)

ーーアルバムはType-AとType-Bの2形態が用意され、Type-AにはMV3本を収めたDVDが付きます。オープニングトラック「the non-fiction days」のMVは極寒の海岸で撮影されたそうですが。

MIKU:しかも強風で、東映映画のオープニング映像みたいに波がザッパーンっていってるし。

SAIKI:「音が聴こえません!」みたいな(笑)。でも「the non-fiction days」のMVのイメージは、バンドがずっとやりたかったことなので。

KANAMI:嬉しかったから、寒くても頑張れたよね。

SAIKI:これがバンドとしては5本目のMVなんですけど、ようやくメンバーの顔が見えるという(笑)。今までずっと、楽器隊の顔がよく見えなくて。

SAKI:確かに。

MIKU:ドラムなんて男前に激しく叩くから、「あいつは男なんじゃないか?」って言われてたしね。

AKANE:ただ、今回も風が強すぎて髪で顔が隠れちゃうから、あんまり変わらないっていう(笑)。

MIKU:で、「ORDER」はライブ映像を使った内容で。「Thrill(スリル)」を観て気に入ってくれた人が喜んでくれたらいいなっていう構成になってます。

ーーさらに「alone」はスタジオでの演奏シーンが中心ですし、3本どれも作風が異なりますね。

SAIKI:それぞれに色が違うので、本当に見応えがあると思います。

MIKU:ギャップを一番楽しんでもらえると思います。

──Type-Bにはボーナストラックとして「REAL EXISTENCE」のライブ音源が追加収録されています。

MIKU:初めてライブ音源を入れてみました。

SAIKI:これも初挑戦だね。

AKANE:お客さんの声もクラップも入ってるし。

MIKU:初めて聴いたとき、「めっちゃ声入ってる! すごい!」って驚いたよね。「これがライブ音源か。よくCDで聴いたことあるやつや!」って(笑)。嬉しい限りです。

SAIKI:これを聴いて、お給仕に来てくれる人が増えたらいいよね。

「海外で話題になって、日本に逆輸入したい」(SAIKI)

ーーアルバムリリース後の5月下旬には、初のヨーロッパでのお給仕が控えてます。

MIKU:ワクワクや期待と同時に不安もあります。海外はまだ2回目というのもありますし、果たしてアメリカのときみたいに受け入れてもらえるのかなって思いもありますし。でも世界征服のためにBAND-MAIDらしさを伝えられたらいいかなって思います。

SAIKI:なんとかなるっしょ。

AKANE:日本を背負っていきましょう。

KANAMI:成功させましょう!

SAIKI:そこから海外で話題になって、日本に逆輸入したい(笑)。

ーー最後にバンドとして、そして個人としての夢を聞かせてください。

KANAMI:バンドとして世界征服のほかに、私個人としてはギタリストとしても作曲者としても成長していきたいな。

MISA:私はお酒がすごい好きなので、世界中のお酒を飲めたらなって(笑)。ベーシストとしても、もっと技術を高めていきたいと思います。

SAIKI:私は……あれだ、前に言ってたやつ。

MIKU:跪かせたい?

SAIKI:そう、それ(笑)。ご主人様・お嬢様ですけど……僕(しもべ)として跪かせたい。

他のメンバー:(笑)。

SAIKI:お給仕の時に「手を挙げろ!」って煽ると挙げてくれるみたいな。それをもっと海外でもやっていきたいと思います。

AKANE:世界中に僕?を作るんだ(笑)。

MIKU:私はまずBAND-MAIDで世界征服をして。あと、小鳩は馬が好きなんです。地元が熊本なんですけど、馬は見るのも食べるのも競馬も好きなので、世界中に小鳩の競馬場を作りたいな。そして、世界中の競馬場でお給仕をしたい。

SAIKI:……ゴメン、笑っちゃった(笑)。

MIKU:スケールはデカくね。

AKANE:私はバンドを始めた頃からずっとフェスに出たいと思っていて、海外でも日本でもフェスに出られるようになりたい。あとは競馬場を作るとのことですし(笑)、ラーメンが好きなので競馬場内にラーメン屋を出店させてもらおうかなと。

ーーメイドなのにオムライスじゃないんですね(笑)。

AKANE:そこもギャップで(笑)。

(取材・文=西廣智一)

■リリース情報
『Brand New MAID』
発売:2016年5月18日
【Type-A(CD+DVD)】 ¥2,315(税抜)
【Type-B(CD)】 ¥1,852(税抜)
〈Type-A 収録内容〉
【CD】※全8曲収録
1.the non-fiction days
2.LOOK AT ME
3.ORDER
4.Brand-New Road
5.YURAGU
6.FREEDOM
7.Before Yesterday
8.alone
【DVD】
・the non-fiction days(Music Video)
・ORDER(Music Video)
・alone(Music Video)

〈Type-B 収録内容〉
【CD】※全9曲収録
1.the non-fiction days
2.LOOK AT ME
3.ORDER
4.Brand-New Road
5.YURAGU
6.FREEDOM
7.Before Yesterday
8.alone

Bonus Track(Type-Bのみ)
「REAL EXISTENCE」 (Live Ver.)

■ライブ情報
「BAND-MAID『Brand New MAID』Release Tour」
6月24日(金) Shinjuku Zirco Tokyo
7月12日(火) Mito LIGHT HOUSE
7月18日(月) 京都MOJO
7月22日(金) club Lizard YOKOHAMA
7月31日(日) HEAVEN'S ROCK Saitama Shin-toshin VJ-3
8月4日(木) MUSIC ZOO KOBE Taiyo-to-Tora
8月6日(土) Yamaguchi LIVE rise SHUNAN
8月12日(金) 熊本 DRUM B.9 V-2
8月13日(土) Kokura Live spot WOW!
8月14日(日) Fukuoka Queblick
8月28日(日) Moriyama Blue
9月2日(金) Nigata RIVERST
9月3日(土) Kohu CONVICTION
9月8日(木) Sapporo Crazy Monkey
9月9日(金) Sapporo Crazy Monkey

「BAND-MAID 『Brand New MAID』Release Tour Final Series」
9月19日(月) America-Villege DROP
9月25日(日) Toyohashi club.KNOT

「BAND-MAID『Brand New MAID』Release Tour Final」
10月1日(土) TSUTAYA O-WEST

「BAND-MAID en México」
10 月9日(日) SALA

■オフィシャルサイト
http://bandmaid.tokyo/

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