TWEEDEESが自主企画ライブで見せた“第2章”の胎動 POLLYANNAを迎えた一夜をレポート

TWEEDEESが育んだ“TWEEDEESらしさ”

 TWEEDEESが4月23日、東京・TSUTAYA O-WESTで自主企画『TWEEDEES Premium Show vol.2』を行なった。

 同イベントは、TWEEDEESが1年2カ月ぶりに行なった自主企画イベント。前回は1stアルバム発売前に初ライブ兼新曲お披露目の場として設けられたが、今回もTWEEDEESは新曲を数多くパフォーマンス。MCでは7月20日に2ndアルバムのリリースを発表するなど、トピックの多いライブとなった。

20160426-polly1.JPG

 

 この日、オープニングアクトとして出演したのはPOLLYANNA。TWEEDEESの沖井礼二・清浦夏実とも親交のある若手バンドで、“最新型渋谷系ポップバンド”と謳い、アニソン的な速度感を持つ楽曲や、四つ打ちの踊れるポップスなど、様々なジャンルを横断した一作『CIRCLE』を1月にリリースしたばかりの5人組だ(参考:“最新型渋谷系バンド”POLLYANNAの考える、これからのポップス「専門家になり過ぎないことが大事」)。

 POLLYANNAは、アルバムのオープニングトラックである「TAKE ME WITH OVERLAND」からライブをスタート。同曲は飯島快雪(Key.)によるイントロの鍵盤から、ハッピーナッティ西山(Dr.)の性急なドラム、メロディーに対するカウンターのように配置されたベースラインを弾く斎藤モトキ(Ba.)など、楽曲の構成に“Cymbalsチルドレン”らしさを感じさせながらも、弾きっぷりのいいqurosawa(Gt.)のギターや、フレッシュながら少し憂いのある深澤希実(Vo.)によるボーカルなど、彼らなりのアップデートが加わることで“らしさ”を生み出している楽曲だ。

20160426-polly2.JPG

 

POLLYANNA "TAKE ME WITH OVERLAND"

 その後、ファンキーな「HIT SPIKE」、深澤によるピアニカの音色と疾走感のあるバンドサウンドが絡み合う「LONG SPELL OF RAINY WEATHER」を披露し、続けてPOLLYANNAは「YUMEMITERU」を演奏。同曲は斎藤が「昔の渋谷系の流れみたいな、オシャレポップをやっているだけでいいのだろうか」という葛藤から生み出したという、シンセサイザーを導入したダンサブルなポップスだ。このあたりのアップデートは、かつて宗像明将氏がShiggy Jr.を「穏健なようでいてラディカルな音楽性」と評したことに通ずるものを感じさせてくれた(参考:https://realsound.jp/2014/11/post-1838.html)。

 最後にPOLLYANNAは「WANDERING ON THE SATELLITE」をパフォーマンス。この日をもって深澤と西山がバンドを脱退することが発表済だったが、その物悲しさをステージ上には持ち込まず、オープニングアクトとして場を盛り上げることに徹していた。バンドは活動に一時的なブレーキを掛けた形になるが、次の新体制では、TWEEDEESのオープニングアクトではなく2マンライブの対バン相手として会場を沸かせる姿を心待ちにしたい。

20160426-polly3.JPG

 

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる